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立山自然保護センターブログ

R8年6月23日 黒部平Ⅰ【コース編】

本日(6月23日)、梅雨中の晴れ間をぬって、黒部平(標高1,828m)及び黒部湖畔(標高1,455m)に行ってきました。

立山室堂でも高山植物達が咲き始めているのですが、この時期の山地帯の植物達も見てみたかったので、ちょっとした“遠征”を行いました。

立山室堂→大観望は電気バス(10分)、大観峰→黒部平はロープウエー(7分)、黒部平からは「ロッジくろよん」経由(下り徒歩60分)で黒部ダムに行き(水平徒歩30分)、帰りは黒部湖→黒部平間をケーブルカー(5分)を利用しました。

だいたいの日程は、AM8:00に自然保護センターを出発、AM8:30大観峰、AM8:40黒部平、AM10:00ロッジくろよん、AM11:00黒部ダム、PM12:00に室堂帰所というものでした。※コースタイムなどは参考にまで。

植物観察のポイントは、黒部平駅周辺と黒部平から「ロッジくろよん」までの中間ぐらいのブナ・クロベ等の大木の樹林帯です。

特に「ロッジくろよん」までの下りは、木製階段など整備された登山道ですが、まだまだ利用者が少ないシーズンですので、笹薮の“ヤブコギ”が必要です。登山道先にクマが居ないか確認しながら、音や声を出しながら用心深くゆっくりと歩きましょう。なお、「ロッジくろよん」⇔黒部湖駅・黒部ダムまでは、コンクリート舗装された水平散策道にて、どなたでも快適に楽しむことができます。※黒部湖駅から10分の遊覧船のりば近くの『かんぱ谷橋』はスリルある吊り橋です。高所が苦手な方やお子様は特に注意してください。

ハイシーズンでも“人の少ない静かな”コースです。ブナやクロベ(ネズコ)、コメツガなどの数百年生の巨木の森をゆっくりとと楽しむことができる素晴らしいコースです。森林・巨木好きの方は、必見です。

※次回のブログは、黒部平Ⅱ【植物編】です。

室堂出発の電気バス。富山県上市町出身の細田守監督のアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」がラッピングされています。

大観望駅で電気バスからロープウェイに乗り換え

大観望駅からたんぼ平・黒部平駅を見下ろした風景。

ロープウエーは必ず、上下便がすれ違います。

いつもの風景(室堂側)とは反対から見た雄山三峰。雄山直下をくり貫いたトンネルの出口が大観峰駅。

黒部平駅周辺には、高山植物観察園が整備されているので、乗り継ぎ時間がある場合は、要必見です。

新緑の黒部平駅周辺及び立山の風景

黒部平駅から「ロッジくろよん」までの登山道。下り始めて5分でこんな感じです。見通しがきかない笹薮なので、足元の確認と熊出没には細心の注意を!

下り始めて20分、ブナの大木が多くなってきました。

200年生以上のブナの大木。

クロべ(別名ネズコ)黒部の由来は、このクロベから。

根上がり株。巨木の大半は、古株か巨石の上に株立ちしています。

これも、巨石の上に株立つクロベ(ネズコ)

黒部平駅から巨木の森を抜けて、黒部湖畔近くのロッジくろよんに到着。ゆっくり徒歩&写真撮影で約60分。

ロッジくろよんのすぐ横にある「たんぼ沢キャンプ場」トイレもあります。

黒部湖畔。御山谷展望台への周遊散策道は、通行止め箇所があるので、黒部ダム側の道からの往復がお勧め。(キャンプ場側の道は、この写真の位置で通行止め。)

黒部湖駅までの水平散策道は、この様な整備された舗装道。

かんぱ谷橋手前からの黒部ダムの風景。橋の向こう側の遊覧船のりばを通り過ぎて、黒部湖駅の入口トンネルまであと10分。

 

 

 

ライチョウの天敵とは?(キツネに食べられた母鳥の死から)

昨日(6月21日)、『羽根が歩道に散乱している。ライチョウが食べらたのでは?』というお客様からの報告がありました。

急いで職員に確認に行ってもらうと、ミドリガ池園地手前の散策道にて、ライチョウのメスの食害被害痕が確認されました。

現地では、羽毛が散乱し、内臓(おそらく盲腸)も残っていました。食べられたのは、春からこの場所でツガイを形成していたメス(足環:赤・橙・赤・赤)で、富山県雷鳥研究会の確認では、抱卵中の卵も全て食べられていたそうです。

ミドリガ池周辺では、4月頃からキツネが確認されており、今朝(6月22日)みくりが池展望台近くで、ライチョウの羽根交じりのキツネの糞が発見されたことから、母鳥を食害したのはキツネに間違いないと考えれています。※ちなみに、卵の方は、『母鳥の死後、オコジョに食べられたのでは?』と推測しています。

立山室堂では、これまでキツネはごく稀にしか確認されない動物でしたが、数年前頃から、厳冬期以外の3月~11月頃でしたら、いつでもその姿や足跡・糞などの痕跡が“普通”に見られるようになってきています。地球温暖化などの気候変動などが影響しているのかもしれませんが、『人間による高山地帯でのゴミ捨て横行→ネズミの繁殖→カラスやキツネなどの平野・山地帯の動物の高山地帯への移行』によるものでしたら、ライチョウの真の天敵とは、いったい誰なのでしょうか?

たった1羽の食物連鎖の結果であったかもしれませんが、今一度、深く考えさせられました。

ライチョウ(メス)の食害跡。(ミドリガ池近くの散策道脇 令和8年6月21日)

令和8年5月4日にお客さんから投稿していただいたキツネの写真(血の池・ミドリガ池稜線にて)

令和8年6月22日確認されたキツネの糞(みくりが池展望台(慰霊塔近く)のベンチ上)

上記キツネの糞を分解するとライチョウの羽根の付け根がたくさん出てきました。

食べられたライチョウ(足環:赤・橙・赤・赤のメス個体)(令和8年5月19日撮影)死体などの足環の確認はできていないので、被害個体は巣の場所からの推定です。

食べられたライチョウ(R8年5月16日撮影)数日前の6月中旬頃から抱卵していたと推定されています。

食べられたライチョウ(R8年5月16日撮影)とてもカワイイ子で、いつも楽しみでしたが残念でした。

食べられたライチョウ(R8年5月19日撮影)いつも臆病で、すぐにハイマツや笹薮の中に隠れていましたが・・・。

(R8年5月16日)春から、ずっとこの“仲良しツガイ”を見守ってきたのですが・・・。悔しいですが、残されたオスもガンバレ!

 

 

 

オコジョに逢えるのは何月がいいの?

北陸地方もとうとう梅雨入り。本日(6月21日)も、朝から雨・霧・強風の悪天候が続いています。

なんとか、午前中の自然解説ツアーも無事実施され、ライチョウの目撃情報もチラホラと寄せられています。

今回は、毎日のようにお客さんから問い合わせのある『いつ来たらオコジョに逢えるのか?』について、昨年度の実績データを基に、下記図表のとおり資料整理しました。

やはり、オコジョの育児期間である4~6月は目撃報告件数が少ないのですが、親といっしょに4~5匹の兄弟たちが巣穴から出てくる7月中旬以降、目撃件数が急激に増えてきてます。ピーク(個人的な推定)は7月下旬のようです。月単位では、目撃確率が高くなるのは、7~9月のようです。みなさん、参考にまで。運のいい人は、不思議といつでも見られるのですが・・・?

※このブログに、新たに『オコジョ』検索項目を追加したので、過去のオコジョ関連記事を効率よく探すことができます。

立山室堂にいらっしゃる前に、みなさん、チェックしてくださいね。

 

 

R8年6月20日 ホシガラス特集

明日は、サッカーワールドカップ第2戦目。

日本サッカー協会のシンボルマークであって、日本代表ユニフォームのエンブレム意匠に採用されているのが、三本足の烏です。

この烏は、日本神話に出てくる八咫烏(ヤタガラス)又は中国の古典に出てくる三足烏(さんそくう)が起源だそうです。

とにかく、立山室堂から日本代表を応援するために、周辺でよく目にするかっこいい野生の烏である『ホシガラス』を過去の当センターブログから拾い集めましたので、みなさんに再紹介させていただきます。

日本、ガンバレ!(全て、こじ付けでスミマセン。)

R7,8,16みくりが池温泉近くで。流線型の横顔も渋くてカッコイイ!

相手を威圧する“仁王立ち”(R7,8,16みくりが池温泉近く)

賢くて視野が広いホシガラス!(R7,8,16みくりが池温泉近く)

バランス良くハイマツの上に立つホシガラス(H30,8,30室堂平)

身をかがめ落ち着いてハイマツの実を食べている様子(H30,8,30室堂平)

大きく羽ばたくホシガラス!((H30,8,30室堂平)

空中でも小回り(小旋回)の利くホシガラス(H30,8,30室堂平)

ボール(ハイマツの松ぼっくり)運びもうまいホシガラス(H30,8,30室堂平)

“風のごとき”俊敏に移動するホシガラス(H30,9,9室堂平)

バランス良くボール(ハイマツの松ぼっくり)をゲット!(H30,9,9室堂平)

警戒強く、チャンスを伺うホシガラス(H30,8,16室堂平)

ボール(樹の実?)をゲットしたホシガラス(H30,8,16室堂平)

統率の取れた集団行動のホシガラス(H30,7,10弥陀ヶ原)

頂点(アオモリトドマツのてっぺん)に立つホシガラス(H30,7,10弥陀ヶ原)

※ハイマツ仙人(職場のOB先輩)様、写真を再活用させていただきました。

ありがとうございました。

R8年6月19日 高山植物開花&みくりが池情報

ここ数日、日中の気温が13℃を超すようになり、雨が降っていても暖かいと感じるようになってきました。

昨日(6月19日)、毎日、加速度的に雪融けが進む室堂平の様子を見て回ってきたので、高山植物の開花状況やみくりが池の湖状況などを紹介いたします。

室堂平で今年初確認のシナノキンバイ。

ハクサンイチゲの開花株もだいぶん増えてきました。

キジムシロ(室堂山荘下ミドリガ池近く)

ミツババイカオウレン?(室堂山荘下ミドリガ池近く。現在は同定判別中)

ハイマツ林下の隠れたお花畑。ミツバオウレン

今年も咲き始めたクロユリ。

室堂では珍しい山地帯の植物。エンレイソウ。(ミドリガ池散策路)

今が満開。ミネズオウ。

ミドリガ池にも雪解けで、水面が出てきました。

今日のミクリガ池。毎日の降雨で、だいぶん、氷が融けてきました。

湖面に浮いている大きな氷

みくりが池ブルー。みくりが池湖畔の氷は、まだまだ厚くて大きいです。

水面下の氷は、まるで氷山のよう。