ビッグ・ママ ファミリーストーリー(R8年10月3日ライチョウ紹介)
快晴続きの立山室堂にて、昨日(10月2日)、数少ないライチョウ目撃報告の中で、通称:ビッグ・ママ(足環:赤黒,灰黄)と呼ばれている親子の目撃報告がありました。
“ビッグ・ママ”は4年前に、我が子以外の雛(3家族分)を最大12羽引き連れて育雛していたことで、その肝っ玉母さんぶりに敬意を表して付けられた愛称です。
今年も、ビッグ・ママは幾多の苦難を乗り越えながら子育てを続けてきています。(現在進行中ですが・・。)
そこで、春から見守ってきた大好きなビッグ・ママのファミリーストーリーを紹介をさせていただきます。
ビッグ・ママの伴侶は、ライムと呼ばれるオス(足環:黄50,緑緑)です。ライムは、他の大半のオスとは異なり、母鳥が抱卵期に入っても巣から離れることなく「見張り」を続け、母鳥の採餌活動時には母鳥を“エスコート”するなど“育メンパパ鳥”として知られています。そのライムも春先からずっと、ミクリガ池周辺でビッグ・ママと仲睦まじく暮らしていましたが、6月1日に、足を引きずるような仕草を見せ、たくさんのお客様から保護を求める報告やお願いがありました。
私たちスタッフも、毎日、捕獲保護を検討しながらヤキモキしていたのですが、1週間ほどで、ライムが普通に歩けるように自然回復し、安堵したところでした。(怪我の原因は、他のオスとの縄張り争いによる怪我と想定しています。)
6月14日には、ビック・ママが巣に戻る帰巣が確認できたため、産卵→抱卵が推定されました。しかしながら、6月17日には、巣に戻らず砂浴びを続けていたことから、何らかの理由で1回目の繁殖活動は失敗したと判断されました。
7月に入ってから、ビッグ・ママの目撃が極端に減ったのですが、7月中旬頃から、再び帰巣行動が確認され、2回目の抱卵活動が期待されるようになりました。
7月21日に、慰霊塔先のミクリガ池散策道付近にて、6羽の“ヒヨコ”を連れて歩くビッグ・ママが確認されました。
ビッグ・ママは今シーズン2回目の産卵ながらも6個以上の卵を産んでいたことと、育メンパパのライムも、度々、近辺で目撃が続いていたことに感動させられました。
以降、ビッグ・ママは、育雛に追われる夏を迎えることとなりました。
今年の夏は、8月中旬頃から天候不順が続いていましたが、餌となる高山植物の生育は十分で、雛から幼鳥へスクスクと生育していきました。しかしながら、目撃報告される雛数は、6羽が5羽に、5羽が4羽にと減っていきました。キツネやオコジョ、チョウゲンボウなどの天敵に襲われることが多いのですが、残酷なようですが、「弱いものから死んでいく」という自然界の掟には、ビッグ・ママも抗えないものです。
9月中旬には、とうとう、ビック・ママの雛数報告の大半が3羽となってしまいました。それでも、今年は“我が子を全て失う”母鳥が大半(推定で6~8割?)なことを思うと、ビッグ・ママがビッグ・ママである所以を感じていました。
そうして、昨日(10月2日)、久しぶりのビッグ・ママファミリーの4羽家族の目撃報告がありました。私も居ても立っても居られず、報告場所の慰霊塔近くのミクリガ池展望台近くに急行しました。
遠く離れた水辺近くの岩場に、階段から望遠レンズで確認できたのは4羽。母鳥のビッグ・ママの他に、数えて3羽。でも何か、黒くて大きなライチョウが1羽混じっていました。足環を確認すると、なんと、育メンパパのライムが家族として同伴行動していました。
そうすると、雛数が1羽足りないのですが、余りにも遠くて確定はできません。
とにかく、しばらくは、ビッグ・ママファミリーを見守っていくしかありません。1羽でも多く育っていくことを祈りながら。
みなさんも、ビッグ・ママファミリーほかの立山室堂のライチョウさん達を応援してください。
(長々とすみません。今年もたくさんの我が子を失った母鳥を見てきましたので、つい、筆に力が入りました。)

ライムとビッグ・ママのツガイショット。R7年5月19日

ビッグ・ママ。大きくはありません。普通の大きさです。かわいいですね。R7年5月20日

育メンパパのライム R7年6月2日

R8年5月19日 今シーズンの繁殖期に入ったビッグ・ママ。すぐ隣には、ライムがいました。

待望の雛(6羽)誕生。2回目の産卵で6羽はすごい!R8年7月23日(きのこ様投稿写真)

孵化直後の雛(6羽の内の1羽)。R8年7月23日(ふじ様投稿写真)

昨日(R8年10月2日)確認した母鳥のビッグ・ママ

親子グループの中にオス鳥(伴侶のライム)が居ました。

2か月半でも、大きく育っていた若鳥(雛)

母鳥(手前)と若鳥

幼鳥に近い若鳥です。1羽を見落としていて3羽いればうれしいのですが・・。

若々しく、かわいい若鳥。



































