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立山自然保護センターブログ

R8年7月3日 立山室堂 初雛デビュー!

6月中旬より、立山室堂平では、徘徊キツネによる抱卵中のライチョウ母鳥の食害被害(ミドリガ池近く)や尾羽の食いちぎり被害(室堂ターミナル前)、オコジョなどによる卵の食害などにより、約5ツガイの1回目の繁殖失敗が観察されてきていました。[富山県雷鳥研究会による調査観察結果から]

今年のライチョウ繁殖は、厳しい状況かな?と思っていたところでしたが、とりあえず、昨年と同様の本日7月3日、ライチョウの母子(母1羽、雛5羽)の目撃報告がありました。※昨年の初雛確認はR7年7月4日です。

私自身は、確認に出向けないので、ライチョウ見守りネットにご投稿いただいたお客様からの写真を公開させていただきます。

(投稿及びブログ等への転用許可をいただきました、お客様のきのこよ様、ナチュラリスト解説員のようこ様、ご協力ありがとうございました。)

令和8年7月3日エンマ台 (母鳥の足環:緑橙、緑橙、雛5羽) (ようこ様投稿写真)

R8年7月3日エンマ台にて (母鳥の足環:緑橙、緑橙、雛5羽) (きのこよ様ご投稿写真)

 

R8年6月30日 奥大日方面(室堂乗越)高山植物&ライチョウ情報

先ほどのブログに続いて、3日前(R8年6月30日)の奥大日岳方面の高山植物&ライチョウ情報です。

奥大日岳手前(雷鳥沢野営場側)の室堂乗越は、立山室堂にあるような高山植物と弥陀ヶ原などの亜高山帯の植物が混在して観察できる面白いスポットです。また、稜線上付近は、立山室堂より、1週間~10日間程度早く雪融けしていますので満開の花々を観察することができます。開花確認は、アオノツガザクラ、ミネズオウ、チングルマ、クロマメノキ、ベニバナイチゴ、ウラジロナナカマド、ツマトリソウ、マイヅルソウ、イワカガミ、イワイチョウ、シナノキンバイ、キジムシロ、ミツバオウレン、ミツババイカオウレン、ゼンテイカ、コバイケイソウ、キヌガサソウ、オオバキスミレなどでした。

また、標高2,400mの霧の中の登山道にて、ライチョウ(メス)に遭遇しました。よ~く、耳を澄ますと、「ピィー、ピィーッ」という1年ぶりのうれしい鳴き声が、ハイマツの藪の中から聞こえてきました。(姿確認で3羽。声確認で1羽。合計雛4羽か?)

雛鳥は、孵化後1~3日ぐらいでしょうか?母鳥も「クークー」とわが子が離れないよう呼び続けており、登山道に出てきた雛鳥は、母鳥に一目散に逃げ込んでいました。立山室堂のライチョウ達と違ってか、人馴れしておらず、周囲への警戒を強めている母鳥の写真を1枚撮らさせていただき、雛鳥の写真撮影は自重しその場を即座に離れることとしました。

室堂平でも、かわいい雛たちに会えることが待ち遠しい限りです。

※このブログ入力中に、今シーズン初となるお客様からの雛目撃情報が入ってきています!

明日早朝は、立山室堂での初雛デビューの確認にいってきます!

雪融け後の湿原に真っ先に咲くイワイチョウ。

ツマトリソウ。

亜高山帯の森林植生。キヌガサソウ。※ゾウムシ♂♀も写っています。

亜高山帯での黄色いスミレ。オオバキスミレ。葉っぱが特徴。

大輪の花。シナノキンバイ。

今年は一斉開花のお花畑が“当たり年” コバイケイソウ

コバイケイソウの両性花と雄花

ベニバナイチゴ。クマも大好きな甘いイチゴが実ります。

室堂乗越では、チングルマが満開でした。

クロマメノキの花。この液果もクマ大好き!

地面に散らばる星のように、一面に開花するミツバオウレン。

ミツバオウレン。特徴は、花弁がやや細長い。おしべが白い。花柄が細く緑色。

ミツババイカオウレン。特徴は、花弁が倒卵形。おしべが青っぽい。花柄がやや太く褐色。

数十年に一度開花して枯れる“笹の花” チシマザサ。

今年初めて確認できた親子ライチョウ(母1羽&雛4羽)。登山道で出逢っても、追いかけないでください。

 

 

R8年6月28日 朝散策Ⅱ(花・ライチョウ編)

先ほどのブログに続いて、今朝(6月28日)の立山室堂の高山植物とライチョウの状況を紹介します。

一昨日までの風雨で、一部、開花したばかりの花びらが散ってしまったり、抱卵期に入ったライチョウメスの出現が激減したりと、自然観察にはあまり良くない条件が揃っていましたが、そんなことは全く関係ありません。

立山室堂は、いつ、だれが来ても自然を満喫することができるところで、何百回歩いても、毎回が発見・感動できる場所です。

7月上旬からは、高山植物の一斉開花、ライチョウ母子のデビューなど“いい条件”がそろいます。また、7月24日からは、平日の自然解説ツアーも開催いたします。みなさん、立山室堂にいらっしゃってください。お待ちしております。

室堂園地(バスターミナル前)の現在の様子。イワカガミ・チングルマ・シナノキンバイが咲き始めています。

今が満開!低木樹木のミネズオウの花。

ハクサンイチゲが現在の主役!

ハクサンイチゲのアップ。

咲き始めてきてたコバイケイソウ。今年は、コバイケイソウの一斉開花の当たり年!

 

立山室堂では、まだまだ囀り続けています。元気者のカヤクグリ。

ミドリガ池散策道途中のライチョウオス。(この個体は、赤・青の足環をつけており、一部のファンからアカオくんと呼ばれています。)

血の池斜面のハイマツ・ミヤマハンノキ林をナワバリとして、対岸の登山道を行ったり来たりしています。

1回目の繁殖に失敗し、ただ今、2回目の繁殖活動中とのこと。赤い肉感が目立っているのは、そのせいかも。

最近、近辺でライチョウがキツネに食害されており、人通りの少ない早朝には、ライチョウを見かけなくなってきています。

 

R8年6月27日 立山室堂朝散歩

台風&梅雨の影響により、ここ数日、荒天が続いていた立山室堂ですが、今日(R8年6月27日)は、朝から晴れています。

富山平野の方は、分厚い雲海が拡がっており、上山されたお客さんの話では、富山市内は雨だったそうです。

ただ、ここ数日の強風と冷たい雨のせいで、せっかく咲き始めていた高山植物の花びらが痛んだり、散ったりしていました。(これからたくさんの花々が咲き始めるので、お花畑には影響はありませんが・・・・。)

7月に入ると、ライチョウの母子&高山植物のお花畑の夏山シーズン突入です。楽しみですね。

今日の天狗平方向の展望。雲海の下は大雨だそうです。

みくりが池の氷もだいぶん融けてきました。剱~剱御前~別山方向。

みくりが池水面の“逆さ立山三峰&浄土山”

みくりが池のほとりの見張りライチョウ ※5月末に足を怪我していたのですが、現在は回復し大丈夫そうです。

立山三峰をバックにした見張りオス。前の写真と同じ個体。この場所で毎年ツガイとなっているメスと再繁殖チャレンジ中とのこと。

昨日までの雨風で傷んだチングルマの花弁。

そこかしこで咲き始めたアオノツガザクラ。提灯の集まりのよう。

これから、お花畑の主役となってくるハクサンイチゲ。

風雨で花弁が少し痛んでいたイワカガミ。新緑の中の美しい彩りは目を引きます。

室堂では少ない森林性の植物。ショウジョウバカマ。ホテル立山前

やっと咲き始めたばかりなのに・・・。花弁が痛んでいたクロユリ。

草原にて、これから開花してくるヒメイワショイウブ。※よく見るとネバリノギランではなかったです。

 

ライチョウの天敵とは?(キツネに食べられた母鳥の死から)

昨日(6月21日)、『羽根が歩道に散乱している。ライチョウが食べらたのでは?』というお客様からの報告がありました。

急いで職員に確認に行ってもらうと、ミドリガ池園地手前の散策道にて、ライチョウのメスの食害被害痕が確認されました。

現地では、羽毛が散乱し、内臓(おそらく盲腸)も残っていました。食べられたのは、春からこの場所でツガイを形成していたメス(足環:赤・橙・赤・赤)で、富山県雷鳥研究会の確認では、抱卵中の卵も全て食べられていたそうです。

ミドリガ池周辺では、4月頃からキツネが確認されており、今朝(6月22日)みくりが池展望台近くで、ライチョウの羽根交じりのキツネの糞が発見されたことから、母鳥を食害したのはキツネに間違いないと考えれています。※ちなみに、卵の方は、『母鳥の死後、オコジョに食べられたのでは?』と推測しています。

立山室堂では、これまでキツネはごく稀にしか確認されない動物でしたが、数年前頃から、厳冬期以外の3月~11月頃でしたら、いつでもその姿や足跡・糞などの痕跡が“普通”に見られるようになってきています。地球温暖化などの気候変動などが影響しているのかもしれませんが、『人間による高山地帯でのゴミ捨て横行→ネズミの繁殖→カラスやキツネなどの平野・山地帯の動物の高山地帯への移行』によるものでしたら、ライチョウの真の天敵とは、いったい誰なのでしょうか?

たった1羽の食物連鎖の結果であったかもしれませんが、今一度、深く考えさせられました。

ライチョウ(メス)の食害跡。(ミドリガ池近くの散策道脇 令和8年6月21日)

令和8年5月4日にお客さんから投稿していただいたキツネの写真(血の池・ミドリガ池稜線にて)

令和8年6月22日確認されたキツネの糞(みくりが池展望台(慰霊塔近く)のベンチ上)

上記キツネの糞を分解するとライチョウの羽根の付け根がたくさん出てきました。

食べられたライチョウ(足環:赤・橙・赤・赤のメス個体)(令和8年5月19日撮影)死体などの足環の確認はできていないので、被害個体は巣の場所からの推定です。

食べられたライチョウ(R8年5月16日撮影)数日前の6月中旬頃から抱卵していたと推定されています。

食べられたライチョウ(R8年5月16日撮影)とてもカワイイ子で、いつも楽しみでしたが残念でした。

食べられたライチョウ(R8年5月19日撮影)いつも臆病で、すぐにハイマツや笹薮の中に隠れていましたが・・・。

(R8年5月16日)春から、ずっとこの“仲良しツガイ”を見守ってきたのですが・・・。悔しいですが、残されたオスもガンバレ!