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立山自然保護センターブログ

全身換羽中!!

2023.07.16

1週間以上ずっと雨風の強い日が続いておりますが、室堂平周辺では連日ライチョウのヒナの目撃情報が多数寄せられてます。皆さん可愛かったーと大喜びできっと良い思い出になってる事と思います。めっきり姿が見られなくなってる雄ライチョウですが今は縄張り防衛で消耗した身体を休めながら秋に向けての全身換羽中です。翼の羽を順次変えながら背中の体羽はだいぶ秋の暗褐色となってます。雌の前や他の雄の前で気合いを入れて膨らませてた肉冠も今は必要なく1日中ひっそりのんびりと過ごしてます。この時期はヒナ連れはたくさん会えますが雄はなかなか会えないのでタイミングよく雄に会えたら是非隠居生活中の雄ライチョウを観察してみて下さい。

ゴールデンウィーク直前の室堂

明日からの大型連休を前に、室堂平の状況を紹介します。

 

室堂平

 

みくりが池の水面が少し出てきました。

 

遊歩道やベンチも部分的に見られるようになりました。

 

 

みくりが池から室堂山荘までの遊歩道

 

エンマ台から雷鳥荘への遊歩道

 

室堂小屋

 

植生も見られるようになりましたが、踏まれて傷ついている個体もあるので注意をお願いします。

 

ライチョウの目的情報も増えてきました。見つけた時は囲まないようにお願い致します。

 

 

 

新しい命

2022.07.08

 

夏山開きから早くも1週間が経ちました。
好天が続き残雪がみるみる解けていよいよ夏山らしくなってきました。

6月の下旬から各所で雷鳥の巣立ちが続いてますが昨日カヤクグリの巣立ちを確認できました。

ある程度自分で昆虫捕まえて食べたりできますがまだまだお母さんに甘えてビービー鳴いて餌をおねだりしてます。

ほとんど誰も見向きもしないカヤクグリのヒナですが親子のやりとりや拙い飛び方や鳴き方は観察してみるととても面白いです。

街は連日の猛暑で体調管理が大変かと思いますが室堂は20度以下で過ごしやすいので是非可愛いヒナや幼鳥に会いに来てください。

雷鳥沢野営場(キャンプ場)にキツネ

室堂平も融雪が進み、歩道も多く見るようになりましたが、歩道外への立ち入りによる

植生への影響も見られるようになりました。草花のこれから発芽してくるので立ち入ない

よう、お願いします。

 

 

タイトルの「雷鳥沢野営場(キャンプ場にキツネ」ですが、キャンプ場の利用者様から写真と動画の提供が

ありました。キャンプ場の管理人に話を聞くと毎年、雪解けが始まると多くのゴミが出てきてキツネだけでなく

カラスも増えているとのこと、大自然の喜びと感動を守るためにマナーアップにご協力をお願いします。

 

 

映像を提供していただき大変感謝しております。

 

 

立山にボス猿はいる?

立山黒部アルペンルートでは、ニホンザルの群を見かける事がよくあります。

立山にオスのボスザルはいるのでしょうか?ニホンザルの調査研究をされている、伊沢紘生 氏の著した「野生ニホンザルの研究」(どうぶつ社)

よると、宮城県金華山における野外研究からわかってきたニホンザルのオスは、2歳ごろまで母親などと過ごし、3歳ごろから年齢が近いオスたちと

親密な関係を確立した後、4~5歳になると若年集団として群れとの距離を置き始め、ハナレオスになったり(ハナレオスは伊沢さんの用語。群れから

離れて単独で暮らすオス、アブレザルなどとも呼ばれる)、群れとつかず離れずの行動とるオスグループに属す期間を経て、一部の個体がふたたび群れ

に加わります。自分の生まれた群れに加入できる個体はごく少数ですが、「その平均年齢は金華山では10歳から12~13歳だろう」とのこと。つまり立山

や富山県内の大きな群れは、年長メスザルを中心に娘や姉妹従妹などで、できた集団となります。

 

では、テレビなどて言われるボスザルはどうなんでしょうか?これは、サル園で見られる現象で、定期的にエサが貰える環境では強いオスが多くのエサが

食べられるので「ヒエラルキー社会(ピラミッド型の階層、階級社会)」の力関係ができてきますが、野生では自分たちでエサの場へ移動するのでこの様な

力関係にはなりません。

 

 

富山では、おおよそ生息地は神通川を境に、新潟よりである東の地域に生息域になっています。西は山が深く雪が多いので生息に不向きともいわれて

います。アルペンルートの富山県側では桂台から上の小平辺りまでで見かける事が多いです。

富山県では、ニホンザル管理計画に基づいて、群の行動や数などを調査しています。

発振器を付けた個体

 

カルデラ展望台(弥陀ヶ原)で自動撮影カメラで撮られた個体  2018.7.25  富山県自然保護課提供

 

参考文献:伊沢紘生(2009)『野生ニホンザルの研究』どうぶつ社、pp.273-275