山の生命が感じられます。
GWも今日で終わり方が多いのか、静かな室堂平になっています。
ここ最近、立山自然保護センターの入り口には、こんなモノが落ちています。
泥などの塊りですが、犯人は彼らです。
イワツバメが、雪が融けてわずかに顔を出した地面から巣の材料を集めています。
巣が完成するまでは、お客様にはご迷惑をお掛けするかもしれませんが、温かく見守ってください。
室堂平にも、少しずつ生命の息吹を感じることが出来る様になりましたが、今の時期に、春の訪れを
感じられる 美女平 では多くの「生きもの」が活動を始めています。
残念ながら、野生の動物などと直接会うことは中々出来ないので、生きものが其処にいた痕跡である
「フィールドサイン」を探すことで、彼らに近づくことができます。
ノウサギの足跡です。写真の左右、どちらに進んだかわかりますか?右側に進んでます。
フンも残されていました。
ノウサギのように見えますが、二ホンリスです。右側の二つが前足で、上下に並んでいる
のが後ろ足です。前足の指の跡がわかりますか。
解りにくいのですが、左右に2本の爪(主蹄₍しゅてい₎)の跡が残ります。ふくらみ方から
カモシカだと思われます。
大き目の足跡がありました。中央の跡には前後の足が重なっています。
爪の跡が確認できたので、ツキノワグマだと判断してよいでしょう。
「クマに会ったらどうしたらいいのか?」と聞かれることがありますが、「クマに合わない様に
にする」がとても大切です。基本的には、ツキノワグマは臆病なので人間の気配を感じたら、クマ
から避けてくれたケースは多くあります。一番いい方法は音を出すことで、クマ鈴などが有名ですが
建物の中等には、クマは居ないので音を消すマナーも必要です。
ツキノワグマが居るという事は、自然が豊な証拠です。美女平では、ツツドリやコルリなどの夏鳥の
声も聞こえてきています。残雪の状況を見ながら、身近な立山を楽しんでもらえたらと思います。