BLOG

立山自然保護センターブログ

クマ出没注意。剱沢方面を巡視してきました。

7月19日(土)に、雄山への登山道途中である一ノ越祓堂付近及び剱岳直下の剱沢付近でクマの目撃情報がありました。

とりあえず、物損・人身の事故は発生していませんが、7月21日(月)に剱沢方面の山小屋や野営場などの関係者の皆様への注意喚起協力及びを巡視パトロールを行ってきました。(室堂~雷鳥沢~剱御前~剱沢~別山~真砂岳~雷鳥沢~室堂)

クマに対しては、①クマが居ることを前提に注意を怠たらない。②安全な距離を保って近づかない。③生ごみは持ち帰る。④野営の場合は、テントの外に食料を置かない。などの対策が重要です。

今回の巡視パトロールで、クマを目視確認することはできませんでしたが、関係者の皆様からの聞き取りでは、「居付きのクマでは無さそうであるが、エサ場への移動中のクマもしばらくは見かけることが続くので十分に注意が必要。」とのことでした。

一ノ越祓堂付近のクマも「北方面に移動していった。」とのことで、ご山行の際は、最新のクマ情報の入手にてご計画を立ててください。

各小屋などで、注意喚起しています!

剱御前への雷鳥坂の様子。雪渓も融けてほとんどが夏道となっています。

雷鳥沢野営場の遠望

剱御前小屋前の公衆トイレ(チップ制)

剱御前からの剱岳

剱御前小屋から剱山荘への雪渓状態

剱山荘までの雪渓トラバースは、滑落などに十分に注意してください。

剱山荘と剱岳

剱沢野営場の遠望

剱沢を上り詰めて。別山・剱御前小屋の分岐点

剱沢と剣岳

別山頂上への取り付け地

別山頂上と立山

別山下の硯ケ池

別山から真砂岳への下り尾根

真砂岳頂上への上り

真砂岳頂上

真砂岳からの「大走り」ガレ場・浮石に注意!

大走り(中腹地)

大走りの終点(雷鳥沢野営場手前)

 

 

室堂~室堂山展望台 散策路情報

令和7年7月20日、室堂山展望台までの散策路の雪解け状況等を見てきました。

4月からずっと、雪の斜面を登っていたコースもすっかりと雪が融け、室堂山荘前

の分岐点始点から室堂山展望台まで、全て夏道が出ており、雪の心配なく快適に散策

することができました。ただし、一部、石畳階段が荒廃し、浮石に乗らないよう注意

してください。

途中、チングルマやハクサンイチゲのお花畑の中にライチョウ(メス)がいました

が、早朝(AM5:00)から岩の上に登って「クウー、クウー」と鳴き続けていました。

(まるで、ヒナを探しているように・・・。下山時(AM6:30)も、岩の上でずっと

鳴き続けていました。今年は、繁殖に失敗したのでしょうか・・・?)

室堂山頂上の展望台手前では、今度は4匹の雛を抱えたメスに会いました。母鳥の

お腹の下で「ピィー、ピィー」と鳴きながら、時折、採餌に外に出てくる様子を観察

できましたが、とても幸せな気分に浸ることができました。

梅雨明け3日目の快晴で、展望台からは、槍ヶ岳から薬師岳、遠くは白山まで、

室堂からは見えない山々を眺望することができました。また、富山平野や富山湾

(氷見方向)の一部も良く見渡せました。

 

※以下の写真は、露光条件等の関係で、上山時と下山時の写真を混在しています。

今朝の出発時点での朝焼け。(別山方向)

室堂山荘横の室堂山展望台・浄土山への登山口。

登り始めは緩やか。徐々に階段が連続します。もう、展望台までは雪はありません。

上山・下山時もずっと、岩の上で鳴き続けていたライチョウ(メス)

途中、石畳階段が荒廃していますので、つまづき転倒、浮石に注意してください。

なだらかな丘になってきたら、もうちょっとで展望台です。

浄土山登山道との分岐点。展望台は、この先です。

展望台直前にいた、母親ライチョウ。このお腹の下に雛が4羽隠れていました。

母鳥から出てきた雛。(生後10日ぐらいか?)

展望台広場。休憩テーブルもたくさんあって、ゆっくりと休憩できます。

すばらしい北アルプスの展望。下部は立山カルデラ、台地は五色ケ原。

尖っている槍ヶ岳。眺望の良い日で幸運でした。

室堂~天狗平 散策路が開通されました。

これまで、積雪により通行止めとなっていました※室堂~天狗平の散策路が令和7年7月16日に開通となりました。

この散策路は、チングルマのお花畑で有名で、隠れたお花の名所となっています。

また、標高差(2,450m⇔2,309m)や積雪量(雪解け時期)の違いにより、比較的に長い期間、「可憐なチングルマ」に会えるコースとなっています。

※一部では、「チングルマロード」とか「チングルマ街道」と呼んでいる方も

いらっしゃるようです。

ということで、令和7年7月19日の“朝の散歩”にて巡回してきましたので、チングルマなどの開花状況を下記の写真のとおり公開いたします。

 

「ホテル立山」横の散策路起点から100m下がった場所。階段などが整備されています。

途中には、休憩ベンチなどもたくさん整備されています。

通行止めの原因となっていた渓流の雪渓も融けて安全に通行できるようになりました。

※下り方向右手の地獄谷方向には進まないでください!

渓流の橋を渡った先には、大転石が!ちょうど、開通前の7月15日に落ちてきた石とか・・・。

この散策路のもう一つの楽しみは、室堂からは見えづらい剱岳が見えることです。

湿原のワタスゲは、すっかり花から果穂に代わっています。

“咲きたて”のチングルマ。これからも、まだまだ楽しめそうです。

雪解けの時期が違うので、これからもたくさんの花が咲き続きそうです。

ササの花。数十年に一度、開花し枯れるとのこと。

気持ちの良いお花畑散策路。“チングルマ街道”と呼んでいいかも?

チングルマのお花畑と大日岳。

 

天狗平から出発点の室堂方面を振り返る。

天狗平には、まだまだたくさんのチングルマの花のつぼみが多いです。これからも楽しめそうです。

天狗平のアルペンロード&天狗平山荘/立山高原ホテルの近く。

快晴の下「立山の高山植物を探る」イベントが開催されました!

7月19日(土)快晴の下、富山県中央植物園の栽培展示課長、吉田めぐみさんによる

毎年、好評の「立山の高山植物を探る」イベントが室堂平で開催されました。

参加者の皆さんは、立山ならでの興味深いお話を伺いながら高山植物を楽しんでいました。

今回もたくさんのご参加ありがとうございました。

 

大きく美しい花。シナノキンバイ

室堂平の現在のお花畑の状況

「タテヤマリンドウ」と呼んでいた花は、「シロバナノタテヤマリンドウ」と呼ぶようになったといいます。

クルマユリも今が見頃!

雄山・大汝山に登ってきました。

7月13日早朝、快晴でしたので出勤前の時間を利用して立山(雄山・大汝山)に

登ってきました。

室堂平から一ノ越まで続いていた雪渓もだいぶん融けてきましたが、現時点では

夏道の登山道が7割、雪渓が3割という感じでした。(雪渓の歩行が不安な方は、

軽アイゼン&ストックの携帯があれば安心です。)

早朝の室堂平。遊歩道にはもう雪がありません。

室堂平(バスターミナル/自然保護センター、ミクリガ池、室堂山荘ほか)の積雪状況

室堂山荘から一ノ越までの登山道。沢ごとに雪渓が残っています。(5箇所ほど)

一ノ越の有料公共トイレ(チップ100円、ご協力お願いします。)

雄山神社社務所から本社頂上。早朝からたくさんの登山者が訪れていました。

雄山から大汝山方向の稜線。ガレ場なので、転落、落石に注意。

大汝山の山頂。

大汝山休憩所と剣岳

一ノ越からの稜線では、もう雪はありませんが、一歩一歩、登山道の浮石に気をつけながら慎重に歩く必要がありました。

稜線からは、遠くに富士山も遠望でき、イワツメクサやミヤマキンバイの花々に励まされながら、十分に“夏山気分“”を堪能することができました。