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立山自然保護センターブログ

オープン二日目。晴れました

アルペンルート全線開通初日はあいにくの雨と濃霧でしたが、今日は昼前から雲が抜けて晴れました。
昨夜の雪で黄砂で茶色かった山肌も白く薄化粧され綺麗です。
今年の立山は稜線部の雪がとても少ないです。そしてその分吹き溜まりは例年よりかなり多く、雪の大谷は18mです。
みくりが池や血の池周辺も例年と比べて見た目が違うぐらい雪がたくさん積もってます。

こちらは室堂平に設置されている積雪深を測るためのポールです。ポールの長さは8m。先端しか見えてません。
晴れて皆さん大喜びでフィールドに繰り出してます。全体的に積雪が緩んでいるので踏み固められてない所は膝上まで潜ってしまいます。登山靴の方はゲイターがあると便利です。散策するためには防水のブーツや長靴がオススメです。

保護センター脇にある雪の回廊は今までで最高の11mです。幅も狭いので雪の大谷にも負けない迫力です。大谷みたいに混んでないのでゆっくり記念撮影できますよ!
例年だと積雪層の中に分厚い氷板や黄砂が見られるのですが今年は氷は殆ど見れません。冬の間にずっと低温が続いたことが想像できます。雪や氷河などに興味ある方は5月7日(土)に保護センターで開催する雪の観察会に是非ご参加下さい。

今年度も、立山自然保護センターが開所しました。

本日、4月15日、立山黒部アルペンルートの開通に合わせて、立山自然保護センターが開所しました。

朝から多くの方が室堂平に来ています。

 

あいにくの曇となり、雄山が残念ながら顔を見せてくれませんでした。

 

遊歩道には保護ロープがあるので、ロープの外には立ち入らないようにお願いします。

 

みくりが池の水面も雪の下です。

 

去年よりも早く、雪の回廊とセンターがつながりました。雪の回廊の高い場所で11mとなっています。

 

雪の大谷は天気が悪く見えないので、後日に紹介していきます。

 

 

 

今年も、ライチョウ君たちに合う事が出来ました。

 

今年も、たくさんの雄大な立山を見せてくれることでしょう。

 

 

今シーズンもありがとうございました。

立山自然保護センターは、11月15日をもちまして今シーズンは閉館しました。

ここ数日、雪や霧が続きましたが最終日にようやく晴れて山々を望むことができました。

 

雄山方向も白さが増しました。

 

今シーズンも沢山の方のご利用ありがとうございます。

 

閉館と同時になりましたが、展示2階の空中散歩の映像が4Kにリニューアルされたので、来年度、

お越しの際は是非ともご覧ください。

 

 

 

 

 

 

立山の紅葉情報

立山自然保護センターの開館期間も、あと10日となりました。

紅葉も含めてお伝えします。

11月5日、室堂平では今朝は久しぶりの雪となり薄っすらの積雪となりました。

 

9:00頃は、まだ粉雪がふっていました。

 

20分ぐらいすると

ちなみに12:00の気温が1.9℃です。

 

弥陀ヶ原も色づきが見られなくなり、山麓付近の彩りが目立ちます。正面の左側が桑崎山、右の低いところの山が大辻山です。

 

オオシラビソなど凍りの芸術が出来ています。

 

大日岳方向も葉が落ち、紅葉が下へと下がっているようです。二枚目の写真は弘法付近の称名滝上部です。

 

美女平は、今が盛りですが今年は残念ながら枯れた感じの葉が多く気がします。ツキノワグマやニホンザルの生息域なので充分注意してください。

 

今年は、ナナカマドの実が多く葉が落ちると目立ちます。

 

桂台から見える山並みです。称名滝までのルートでは、午前中は日陰になるので午後がオススメです。

 

道路沿いのススキも綺麗です。

 

立山駅(千住)辺りも紅葉が進んでいます。

 

山から里へと紅葉も、足早に降りていくことと思います。

 

立山にボス猿はいる?

立山黒部アルペンルートでは、ニホンザルの群を見かける事がよくあります。

立山にオスのボスザルはいるのでしょうか?ニホンザルの調査研究をされている、伊沢紘生 氏の著した「野生ニホンザルの研究」(どうぶつ社)

よると、宮城県金華山における野外研究からわかってきたニホンザルのオスは、2歳ごろまで母親などと過ごし、3歳ごろから年齢が近いオスたちと

親密な関係を確立した後、4~5歳になると若年集団として群れとの距離を置き始め、ハナレオスになったり(ハナレオスは伊沢さんの用語。群れから

離れて単独で暮らすオス、アブレザルなどとも呼ばれる)、群れとつかず離れずの行動とるオスグループに属す期間を経て、一部の個体がふたたび群れ

に加わります。自分の生まれた群れに加入できる個体はごく少数ですが、「その平均年齢は金華山では10歳から12~13歳だろう」とのこと。つまり立山

や富山県内の大きな群れは、年長メスザルを中心に娘や姉妹従妹などで、できた集団となります。

 

では、テレビなどて言われるボスザルはどうなんでしょうか?これは、サル園で見られる現象で、定期的にエサが貰える環境では強いオスが多くのエサが

食べられるので「ヒエラルキー社会(ピラミッド型の階層、階級社会)」の力関係ができてきますが、野生では自分たちでエサの場へ移動するのでこの様な

力関係にはなりません。

 

 

富山では、おおよそ生息地は神通川を境に、新潟よりである東の地域に生息域になっています。西は山が深く雪が多いので生息に不向きともいわれて

います。アルペンルートの富山県側では桂台から上の小平辺りまでで見かける事が多いです。

富山県では、ニホンザル管理計画に基づいて、群の行動や数などを調査しています。

発振器を付けた個体

 

カルデラ展望台(弥陀ヶ原)で自動撮影カメラで撮られた個体  2018.7.25  富山県自然保護課提供

 

参考文献:伊沢紘生(2009)『野生ニホンザルの研究』どうぶつ社、pp.273-275