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立山自然保護センターブログ

立山(室堂平)の紅葉情報(令和7年10月6日)

立山室堂平の紅葉情報について、先日(9月29日)

のブログにて紹介させていただいたのですが、現時

点での紅葉状況をお伝えします。

室堂の今週末の土日は、雨風強く、さんざんな天候

でしたが、今朝(10月9日(月))から快晴となり、

紅葉した草木が、美しく輝いていました。

室堂平の紅葉は、今が“見頃最盛期”といった状況で

すが、昨日の雨風で、一部の広葉樹が落葉している

ようでした。紅葉の絶景ポイントは、ミクリガ池周

辺からの立山への眺望も素敵なのですが、お薦めポ

イントは、室堂山荘より雄山側へ登山道を10分ほど

登った場所で、雄山山頂や別山・雷鳥沢方向の展望

が開けたところです。

ここ3週間、室堂平ではクマの目撃情報もありませ

ん。クマは、餌となる木の実を求めて、山地帯に下

りて行ったのでしょうか?室堂平での例年の初雪は、

10月中旬ですので、これからは、紅葉&冠雪の晩秋

の絶景が楽しめます。とても楽しみです。

立山自然保護センター近くから立山を望む。(R7,10,6撮影)

地表を覆うチングルマの紅葉。まだまだ、見頃が続きます。(R7,10,6撮影)

黄葉したミネヤナギとチングルマ群落。(R7,10,6撮影)

紅葉のチングルマとミクリガ池(R7,10,6撮影)

久しぶりに晴れ渡った空と浄土山・室堂山。(R7,10,6撮影)

雄山登山道(室堂山荘から3分)から室堂山荘・大日岳を振り返る。(R7,10,6撮影)

真砂岳・別山と浄土沢の紅葉(R7,10,6撮影)

登山道から浄土沢・雷鳥沢を望む(R7,10,6撮影)

ここが、雄山&紅葉の絶景ポイント(室堂山荘から10分(R7,10,6撮影))

雄山登山道(室堂山荘から10分)から雄山山頂(峰本社)を望む(R7,10,6撮影)

ナナカマドの紅葉が美しい雄山(R7,10,6撮影)

錦絵のような雄山の紅葉(R7,10,6撮影)

立山黒部アルペンルート 紅葉情報(R7年10月3日)

先日、9月28日(雷鳥沢)、9月29(室堂平)の

紅葉情報をブログ掲載させていただきましたが、

今回は室堂より標高の低い立山黒部アルペンルー

ト沿いの紅葉状況を紹介させていただきます。

現在、9月末から急激に冷え込んできたためか、

紅葉が一段と美しくなってきています。また、

今夏は猛暑が続いたせいか、

『今年の紅葉は例年になく美しい!』

と、スタッフの中でも評判となっています。

立山での紅葉前線は、現在、標高1,600m近く

まで下りてきており、室堂(標高2,450m)から

天狗の鼻(標高2,100m)の一帯が“見頃のピー

ク”に達しているようです。

これから10月の中~下旬にかけて、交通機関など

で容易に垂直移動できる立山ならではの、

『標高の高い所で晩秋の紅葉を眺め、より標高

の低い場所で色鮮やかなピークを堪能する。』

といった、贅沢な紅葉ウオッチングを楽しむこと

ができます。みなさん、是非とも紅葉の美しい

立山にいらっしゃってください!

※以下の写真は、令和7年10月2日、10月3日に撮影したものです。

【標高2,400m国見】剣岳の遠望と奥大日岳の展望

【標高2,400m国見】紅葉の奥大日岳の展望

【標高2,300m天狗平】アルペンルート沿いを彩るミネカエデ(黄色)とウラジロナナカマド(赤色)

【標高2,300m天狗平】対岸(奥大日岳側)の紅葉展望

【標高2,100m天狗の鼻】標高1,900mの弥陀ヶ原台地の展望

【標高2,400m国見】天狗山(2,521m)の紅葉展望

【標高2,000mヒュッテ小屋跡地】針広混交林と紅葉の山

【標高2,000mヒュッテ跡地】紅葉の中を走るアルペンルート高原バス

【標高1,930m弥陀ヶ原】お薦め!時間があれば是非とも弥陀ヶ原の木道を散策してみてください!

【標高1,930m弥陀ヶ原】ナナカマドの紅葉が枯れた湿原のアクセントになっています。富山平野も遠望できます。

【標高1,930m弥陀ヶ原】弥陀ヶ原には、木道が整備されていますので、ゆっくりと散策できます。

【標高1,850m追分】松尾峠方面の展望。注意:松尾峠は、令和7年10月15日まで工事中にて通行止めです!

【標高1,850m追分】弘法方向の湿原地帯を通る木道。

【標高1,600弘法】現在の立山の紅葉最前線は、弘法あたり!これから、もっと紅葉します。

【標高1,600m弘法】弘法から弥陀ヶ原、国見岳の展望。山の上から紅葉が深まってきています。

 

 

立山雷鳥沢のクマ

これまで(令和7年7月~9月)、室堂平や一ノ越・

祓堂、浄土山・室堂山近辺で30回以上も出没して

いたクマも、9月15日以降は、その目撃情報も皆無

となっています。

ただ、代わりに9月8日頃から、室堂平から2時間ほ

ど離れた場所ですが、室堂乗越から雷鳥沢にかけて

の山腹斜面に2頭の成獣クマが“滞在”するようになっ

ています。(※9月19日に1頭が尾根向こうの立山川

上流域に移動したので、現在は1匹のみです。)

時たま、このクマ達は、雷鳥坂や室堂乗越付近の登

山道を横切ることがあったため、クマの監視と登山

者の安全確保・誘導のため、山岳警備隊員と環境省

・富山県の職員が、毎日のように『雷鳥沢』まで

“出動”していました。そうした中、9月16日のブロ

グ記事写真「立山室堂のクマは何を食べているのか

?」で、ご紹介していたように、雷鳥坂のクマも、

当初、しきりに“草穂の実”をしごき採っていたので

すが、9月23日の監視出動時にて、これまでと異な

った“樹の実”(クロウスゴというブルーベリー)を

一心不乱に食べ漁っていた様子を、観察・撮影する

ことができました。これまで、

「こういった小さな樹の実を、大きな手でどうやっ

て摘み取って食べているのだろう?」

と疑問に思っていたのですが、9/23の熊監視では、

「手で樹の実がなっている枝を手繰り寄せて、顔を

左右に振って、枝葉ごと樹の実を口の中に落とし

入れて食べている。」

ということを観察することができました。

とにかく、雷鳥沢のクマ達も室堂平のクマ達と同じ

ように、人間に興味を示したり、キャンプ場に近づ

くこともなく、ただひたすら“生きるために”野生の

営みを行っているだけのようでした。

この期間、雷鳥沢では、冷静さを失った登山者が、

過度に反応して『爆竹を鳴らしたり、大声を出した

り』する混乱が生じましたが、人間の方からクマを

威嚇して興奮させるようなことは、絶対にやめてく

ださい。全く人間に敵意を向けていないクマであっ

ても、『自己防衛本能』で人を襲うこともありま

す。

クマ生息の特別保護地区である立山では、人間の方

から、節度をもって『クマとの距離』を保つ関係が

大切ではないでしょうか?

※以下は、9月23日に、安全を確保した200m以上

離れた場所から望遠レンズ越しで観察・撮影した

写真です。ブレブレのボケボケですみません。)

室堂乗越の登山道近くでのクマ(R7年9月19日)

クマが度々近づいたり横断した室堂乗越の稜線(登山道)

筋肉の塊。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

採餌のため、雷鳥沢の上部から下部を行ったり来たりしていたクマ(R7年9月23日撮影)

雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

『クマの顔』では、個体識別は無理か?雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

この日はしきりに、低木に首を突っ込んでいました。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

体長1.5m以上?の大きな成獣。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

食べていたのはクロウスゴというマメ科高山植物(低木)の液果でした。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

首を振って、口の中に樹の実を落とし込んでいました。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

採餌中に、オシッコしていました。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

 

 

立山(室堂平)の紅葉情報(令和7年9月28日)

前日のブログ(R7,9,28)で雷鳥沢の紅葉状況を照

会させていただきましたが、今回は、当センターに

一番お問合せが多い『室堂平での現在の紅葉状況』

をお伝えします。

今週も、熊監視対策やマスコミ対応などに追われる

日々が続いたのですが、昨日午後から、時間を作れ

たので、室堂平周辺の紅葉写真を撮ってきました。

これまで、タカネナナカマドなどの樹々の紅葉が

いまいちで、「今年の8~9月が暑すぎてこのまま茶

色で枯れてしまうのかな?」と心配していたのです

が、先週の初氷観測日(9/22)以降から急激に赤み

が増してきました。現時点ではまだ、景色全体では

ミネカエデなどの“黄葉”の方が強いのですが、

日に日にナナカマドなどの“紅葉”が目立つようにな

ってきているようです。

今後は、室堂平の紅葉(黄葉)は、10月上旬ごろま

で“見頃”が続くと予測されていますが、徐々に

『紅葉前線』が移動して“見頃”となるエリアは、

「弥陀ケ原」、「美女平」と標高が下がっていきま

す。

室堂平園地の紅葉状況(R7年9月28日撮影)※チングルマの葉も大半が赤く紅葉しています。

室堂ターミナル前散策路から立山三峰を望んで。(令和7年9月28日撮影)

室堂園地散策道から剱御前や別山を望んで。(令和7年9月28日撮影)

室堂山荘前の紅葉状況(令和7年9月28日撮影)

「チングルマ」緑色の葉が赤く紅葉しています。

室堂山荘横園地から立山三峰・浄土沢の紅葉を望む。(令和7年9月28日撮影)

浄土山の紅葉。(令和7年9月28日撮影)

浄土沢から雷鳥沢にかけての紅葉。(令和7年9月28日撮影)

赤く色づき始めたタカネナナカマド。※もっと赤くなります!

黄色に赤色が加わってきた浄土沢の紅葉(令和7年9月28日撮影)

一番早く紅葉している樹々(タカネナナカマド)(令和7年9月28日撮影)

ミクリガ池の湖畔はハイマツが主体ですが、草本類の秋枯れで“秋めいて”きました。(令和7年9月28日撮影)

紅葉の剱御前の後ろで、剱岳が白く輝いていました。(令和7年9月28日撮影)

 

 

立山(雷鳥沢)の紅葉情報(R7年9月26日)

先日(9月22日の朝)、室堂平でも初氷が確認さ

れ、朝晩が冷え込むようになってきました。

気候がやっと秋らしくなった室堂周辺では、ここ

数日で一気に紅葉(黄葉)が進み、劇的な山々の

色変わりに驚いています。

一昨日の写真で申し訳ありませんが、9月26日

(金)に熊出没対策で雷鳥沢まで出向いてきまし

たので、その時撮影した写真を公開させていただ

きます。

今年は、タカネナナカマドの赤色より、ミネカエ

デなどによるの黄色が目立つような気がします。

地表では、チングルマの紅葉やイワイチョウ

の黄葉、枯草がとても美しく、雷鳥沢での今現在

での“紅葉進捗率”は80%というところでしょう

か?(※個人的主観によります。)

紅葉は、10月上旬まで見頃と思われますが、荒天

が続けばあっという間に“冬景色”にかわりますの

でご注意ください。

地獄谷と奥大日岳(R7,9,26撮影)

立山三峰と浄土沢の紅葉状況(R7,9,26撮影)

雷鳥沢野営場から別山、真砂岳方向の紅葉(R7,9,26撮影)

雷鳥沢野営場から別山方向の紅葉(R7,9,26撮影)

雷鳥沢野営場から別山、剱御前方向の紅葉(R7,9,26撮影)

ミネカエデの黄葉(R7,9,26撮影)

ミネカエデやタカネナナカマドの広葉樹(R7,9,26撮影)

ミクリガ池に映る立山三峰(R7,9,26撮影)