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立山自然保護センターブログ

R8年10月6日 立山(弥陀ヶ原~室堂)紅葉情報

9月30日から10月3日まで、4日間続いていた立山室堂の快晴は10月4日午後から、雨となり本日(10月6日)まで、小雨が降ったり止んだりのお天気が続いています。気温は、日中でも肌寒く10℃~15℃となっています。

昨日、緑化研究会の現地研修会に出席して、弥陀ヶ原から室堂平までを歩いてきましたので、各地の紅葉状況を公表いたします。

【追分~弥陀ヶ原(標高1,850~1,930m】:紅葉見頃

湿原草原の黄葉(草もみじ)が進み、ダケカンバは落葉してしまいましたが、ナナカマドの紅葉は深みを増してきました。

【国見(標高2,400m】:紅葉見頃

緑色やオレンジ色だったようやくナナカマドも、紅く紅葉してきました。

【室堂平~浄土山・雄山(標高2,450~2,700m】:紅葉見頃

初氷を観測した9月30日以降、室堂園地のチングルマの紅葉はピークに達してきています。ミネヤナギの黄葉も進み、浄土山や雄山中腹のミネカエデが黄葉し、ナナカマドの紅葉も急速に進みました。

【弥陀ヶ原】弥陀ケ原駐車場から見た山々の紅葉(黄葉)状況

【弥陀ヶ原(追分付近)】弥陀ケ原湿原の木道のようす。湿原草原の“枯れ野原”の風景です。

【弥陀ヶ原】先週まで緑色。オレンジ色だったナナカマドも紅葉が進んでいました。ただし、ダケカンバは落葉しています。

【国見】国見駐車場から天狗平・奥大日岳方向を望む。

【室堂平】チングルマの紅葉はピークです。

【室堂平】室堂山荘下のチングルマの紅葉。

【室堂平】一の越、雄山方向の風景。標高の高い所の広葉樹は落葉し始めています。

【室堂平】浄土山の紅葉状況。

室堂山荘奥(代替歩道)から眺めた浄土沢・立山三峰。

 

 

 

R8年10月5日 立山室堂のゴミ捨てについて

立山室堂は、中部山岳国立公園内であって、最重要区域の「特別保護地区」に指定されています。

しかしながら、最近、国立公園の利用者(観光客・登山者・キャンパー・スキーヤー、スノーボーダーほか)のマナーが悪くなってきているのでは?と感じています。

私は出勤前に荒天でない限りできるだけ毎日、室堂平一帯を巡回するように努めています。

残念ながら、毎回毎回、この巡回で、ビニール袋いっぱいになるほどのゴミを拾うこととなっています。紙屑やナイロン包装、ペットボトル、弁当の食べ残し、お菓子、タバコの吸殻、噛んだ後のガム、マスク、糸ようじ・・・、休憩ベンチや展望台などのだいたいいつも同じような場所に捨ててあります。人間のモラルを疑う、本当に悲しくなるくらいのゴミです。

手袋やタオルなどの“悪意のない落とし物”も多いと思われますが、お弁当や菓子類の食品や包装は確実にゴミです。

自然公園法第37条により「自然公園内での野性動物に餌を与えることやごみ等の廃棄や放置すること」は、30万円以下の罰金と定められています。

念押しですが、国立公園である立山室堂においては『ゴミの廃棄・放置はマナー違反ではなく、犯罪行為』です。

最近、雷鳥沢野営場からのキャンパーが、帰路にてキャンプで出た生ごみ・ペットボトル・空き缶などがぎっしりと詰まったナイロン袋をそっくりそのまま、ハイマツやベンチ下、建物の横に大胆に放置していく行為が目立っています。

県営の雷鳥沢野営場では、今年から熊対策などのため受付時に「ゴミを捨てない。全て持ち帰る。」などを誓約書に署名してもらっていますが、1週間に2~3人(組)は守っていないようでエンマ台やミクリガ池周辺で“袋ゴミ”の不法投棄を見かけます。

とにかく、私たち職員は、立山の生態系を守るため、できる限りゴミを拾い続けます。

みなさんもご賛同いただけましたら、立山自然保護センター3階受付にいらっしゃって下さい。

立山自然保護センンター独自の“マナーアップキャンペーン”として『私もゴミを拾ったよ』とか『私もゴミ拾いに参加します!』というお客様には、お礼として『50th anniversaryシール』(タテヤマチングルマor飛翔ライチョウorツキノワグマ)を進呈いたします。

立山の自然を愛するお客様、是非ともご参加を!お待ちしております。

※なお、環境省立山管理官事務所さんの公園利用者のマナーアップのための「室堂散策ガイド」による取組も紹介させていただきます。

R8年10月4日AM6~7時に拾ったゴミ

ゴミの内容は、紙ごみ、ナイロン包装、マスク、カイロ、乾燥剤、ペットボトル、空き缶、クシ、つまようじ、糸ようじ、手袋、ハンドタオル、食品食品ダレ、靴底、プラスチックごみ、タバコ吸い殻など

R8年8月15日みくりが池温泉近くベンチ下のフライドポテト食べ残しゴミ。

R8年8月3日慰霊塔近くミクリガ池展望台ベンチのお菓子。

環境省によるマナーアップの取組『室堂における利用ルール10箇条』

 

R8年10月3日 ライチョウ情報(みかんファミリーⅢ)

昨日(10月3日)の朝散歩にて、エンマ台~雷鳥荘の階段途中でライチョウ親子(母鳥1羽,若鳥4羽)に逢いました。

9月29日の愛称:みかん(足環無無,橙緑)のファミリ-情報Ⅰ・Ⅱの続きとして、早朝時のみかん親子の様子をみなさんにお伝えします。

やはり、立山室堂では、10月に入っても好天時の出没は少ないようです。また、見つけることができても、早朝時では動き回ることなく、じっとしていることが多いようです。

それでは、岩陰や草むらでじっと隠れている若鳥たちの、かわいい様子をどうぞ。

母鳥のみかん(愛称)。ガンコウランの樹の上で休んでいました。

子育て上手のみかんの背中。現在、4羽の母です。

お母さんのそばに、また若鳥が近寄って気ました。

じっと休んでいる若鳥。丸くてかわいいですね。

若鳥がヌックリと立ち上がって、歩き始めました。

正面から見た若鳥の様子。

若鳥。岩影に隠れて一休み。

秘技① “岩隠れの術” ※自分が岩になりきっているようです。

秘技② “まばら草陰隠れの術” ※全く隠れていませんよ。

秘技③ “草陰隠れの術” ※1羽、はみ出ていますよ。

ビッグ・ママ ファミリーストーリー(R8年10月3日ライチョウ紹介)

快晴続きの立山室堂にて、昨日(10月2日)、数少ないライチョウ目撃報告の中で、通称:ビッグ・ママ(足環:赤黒,灰黄)と呼ばれている母鳥と子の目撃報告がありました。

“ビッグ・ママ”の由来は4年前に、我が子以外の雛(3家族分)を最大12羽引き連れて育雛していたことで、その肝っ玉母さんぶりに敬意を表して付けられた愛称です。

今年も、ビッグ・ママは幾多の苦難を乗り越えながら子育てを続けてきています。(現在進行中ですが・・。)

今回は、春から見守ってきた大好きなビッグ・ママのファミリーストーリーを紹介をさせていただきます。

ビッグ・ママの伴侶は、ライムと呼ばれるオス(足環:黄50,緑緑)です。ライムは、他の大半のオスとは異なり、母鳥が抱卵期に入っても巣から離れることなく「見張り」を続け、母鳥の採餌活動時には母鳥を“エスコート”するなど“育メンパパ鳥”として知られています。そのライムも春先からずっと、ミクリガ池周辺でビッグ・ママと仲睦まじく暮らしていましたが、6月1日に、足を引きずるような仕草を見せ、たくさんのお客様から保護を求める報告やお願いがありました。

私たちスタッフも、毎日、捕獲保護等を検討しながらヤキモキしていたのですが、1週間ほどで、ライムが普通に歩けるように自然回復し、安堵したところでした。(なお、怪我の原因は、他のオスとの縄張り争いによるものと推定しています。)

6月14日には、ビック・ママが巣に戻る帰巣行動が確認できたため、産卵→抱卵が推定されました。しかしながら、6月17日には、巣に戻らず砂浴びを続けていたことから、何らかの理由で1回目の繁殖活動は失敗したと判断されました。

7月に入ってから、ビッグ・ママの目撃が極端に減ったのですが、7月中旬頃から、再び帰巣行動が確認され、2回目の抱卵活動が期待されるようになりました。

7月21日に、慰霊塔先のミクリガ池散策道付近にて、6羽の“ヒヨコ”を連れて歩くビッグ・ママが確認されました。

ビッグ・ママは今シーズン2回目の産卵ながらも6個以上の卵を産んでいたことと、育メンパパのライムも、度々、近辺で目撃が続いていたことに感動させられました。

以降、ビッグ・ママは、育雛に追われる夏を迎えることとなりました。

今年の夏は、8月中旬頃から天候不順が続いていましたが、餌となる高山植物の生育は十分で、雛から幼鳥へスクスクと生育していきました。しかしながら、目撃報告される雛数は、6羽が5羽に、5羽が4羽にと減っていきました。キツネやオコジョ、チョウゲンボウなどの天敵に襲われることが多いのですが、残酷なようですが、「弱いものから死んでいく」という自然界の掟には、ビッグ・ママも抗えないものです。

9月中旬には、とうとう、ビック・ママの雛数報告の大半が3羽となってしまいました。それでも、今年は“我が子を全て失う”母鳥が大半(推定で6~8割?)なことを思うと、ビッグ・ママがビッグ・ママである所以を感じていました。

そうして、昨日(10月2日)、久しぶりのビッグ・ママファミリーの4羽家族の目撃報告がありました。私も居ても立っても居られず、報告場所の慰霊塔近くのミクリガ池展望台近くに急行しました。

遠く離れた水辺近くの岩場に、階段から望遠レンズで確認できたのは4羽。母鳥のビッグ・ママの他に、数えて3羽。でも何か、黒くて大きなライチョウが1羽混じっていました。足環を確認すると、なんと、育メンパパのライムが家族として同伴行動していました。(※育雛中の母子パーティーにオスが加わることは滅多に見られない珍しい事例です。)

そうすると、雛数が1羽足りないのですが、余りにも遠くて確定はできませんでした。

とにかく、しばらくは、ビッグ・ママファミリーを見守っていくしかありません。

立山室堂では、初氷・初霜が観測され、厳しい冬が近づいてきています。今年生まれた若鳥たちが無事に冬を越せる割合が7割程度と言われています。

若鳥たちが初めての冬を乗り切れますよう、しっかりと採餌して1羽でも多く、立派に育っていくことを祈っています。

みなさん、ビッグ・ママファミリーほかの立山室堂のライチョウさん達を応援してくださいね。

(今年も、懸命に生きているライチョウたちを見てきましたので、つい、筆に力が入りました。長々とすみませんでした。)

ライムとビッグ・ママのツガイショット。R7年5月19日

ビッグ・ママ。大きくはありません。普通の大きさです。かわいいですね。R7年5月20日

育メンパパのライム R7年6月2日

R8年5月19日 今シーズンの繁殖期に入ったビッグ・ママ。すぐ隣には、ライムがいました。

待望の雛(6羽)誕生。2回目の産卵で6羽はすごい!R8年7月23日(きのこ様投稿写真)

孵化直後の雛(6羽の内の1羽)。R8年7月23日(ふじ様投稿写真)

昨日(R8年10月2日)確認した母鳥のビッグ・ママ

親子グループの中にオス鳥(伴侶のライム)が居ました。どれだけ、妻(ビッグ・ママ)が好きなのか。

2か月半でも、大きく育っていた若鳥(雛)

母鳥(手前)と若鳥

幼鳥に近い若鳥です。1羽を見落としていて3羽いればうれしいのですが・・。もっと、大きくならなければ・・・。

フワフワで愛らしく、かわいい若鳥。

 

紅葉情報Ⅱ(R8年9月30日 浄土沢編)

9月30日の雷鳥坂ほか、雷鳥沢野営場周辺から室堂山荘下まで、浄土沢をさかのぼる代替歩道沿いの紅葉(黄葉)写真です。

今年は、ナナカマドの赤色が薄く、これからの晴天・気温低下によるさらなる紅葉の深まりに期待です。

雷鳥沢野営場向かいの雷鳥坂の紅葉状況。

剱御前下の紅葉。ナナカマドの赤色が薄いですが、美しい紅葉です。

チングルマの紅葉ジュータンと剱御前~別山の峰々

山の裾野が黄葉(ミネカエデ)で染まってきていました。

チングルマと草もみじの交互配色が美しかったです。

大走り登山道下の浄土沢の紅葉状況。

代替歩道からのダイナミックな立山三峰。茶色く枯れた草は、ウラジロタデ。

風に揺れる草原の黄葉も美しいです。浄土沢から真砂岳方向を望む。

代替歩道の中間地点の丘の上から立山三峰を望む。

雄山直下の紅葉状況。赤色が少なくても美しい雄山の山塊。