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立山自然保護センターブログ

8月3日、今朝の室堂平のようす。

8月に入っても、室堂平の最高気温は20度ぐらいで、とても過ごしやすい日々が続いています。

近日のトピックスとしては、昨日から、オコジョの目撃例報告が激増(全く異なる箇所で5箇所ほど!今まで、週に1件ぐらいの目撃だったのに…!)しています。また、ライチョウの親子もたくさん目撃されており、室堂平ではライチョウを高確率で観察することができます。

室堂平でのチングルマの満開個所は、雪解けが遅かった慰霊塔周辺に移ってきており、コウメバチソウやオヤマリンドウも咲き始めています。

今朝も、快晴で気持ちの良い朝を迎えました。真砂岳稜線からの日の出の下、カヤクグリの美しい囀りを聞き、鏡のようなミクリガ池の湖面や可憐な高山植物の花々を楽しんできました。

今朝の雄山頂上遠望(日の出前)

真砂岳稜線からの日の出(直前)

日の出!さわやかな1日の始まり。

美しい声でさえずる小鳥。

チングルマの満開個所(慰霊塔の周辺)

チングルマの花の散った後。(日を浴びて光る果穂)

今が見頃、コウメバチソウ。(加賀藩の前田のお殿様の家紋デザイン)

ミソガワソウ。ちょっと、終わりがけの花。

セリ科の植物が食草のキアゲハ幼虫。

美しい景色が湖面に映るミクリガ池

今咲いている高山植物の紹介

7月29日現在、雪融けの遅い個所では、チングルマが満開です。その他、

シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、タテヤマリンドウ、ウサギギク、

テガタチドリなどのほか、最近、シロウマチドリ、コバノトンボソウ、

ウメバチソウ、モミジカラマツなどが咲き始めました。

これらの花々を、できるだけ特徴が分かりやすいように、クローズアップ

した写真にて紹介させていただきます。

(写真は、令和7年7月28,29日撮影のものです。)

 

人気が高いシロウマチドリ。今、咲いています!

コバノトンボソウ。(ホソバノキソチドリの亜種)

コバノトンボソウのクローズアップ!“トンボ”に見えます?

最近増えてきた、テガタチドリ。“手形”に見えます?

ウサギギク! 今、所々で咲いています。

コウメバチソウ。 2~3日前から咲き始めました。

シナノオトギリソウ。弟切草って怖い名前ですね。

ヤマハハコ。地味だけれど可憐な花です。

オオハナウド。花弁の長さが違います!

朝露に濡れた、チングルマの果穂。

コバイケイソウ。頂花は両性花で、実がつきます。側花は、雄花だけです。

 

モミジカラマツとハナアブの一種。

高山蝶のクモマベニヒカゲを見かけました。

 

GW真っ盛り

2022/05/05快晴。
5月2日は午後から吹雪で室堂平では20cm程積もりました。黄砂などで茶色くなっていた山肌は真っ白になって見事な景色となってました。せっかく食事場が増えて喜んでいたライチョウ達は植生が雪に埋まってしまったので食料を掘り出すのに忙しそうでした。昨年は不思議と雪上に落ちている昆虫が少なかったのですが、最近は雪上に昆虫が目立つようになってきてます。
ライチョウの♀は6月の産卵に向けてたくさんの昆虫を食べるので今後もっと昆虫が増えてくれたら良いなと思います。

ライチョウは食べないカメムシも今日今シーズン初記録でした。
鳥類には味覚はないと専門書に書いてあったりしますがやっぱり臭いのは嫌なんでしょう!
(素人同定ですがセアカツノカメムシ♀)

 

静かな立山

2021.08.20
本日、朝はいい天気でしたが少しずつ雲が増えて現在の空はどんよりしています。
全国的な感染拡大は富山も例外ではなく、残念ながら18日から当面の間、保護センターは休館となってます。
アルペンルートは営業しているので多少のお客様はいらしゃってますが、フィールドはとても静かで閑散としてます。
この状況なら感染リスクは殆どないのではと個人的には思いますが、大手を振って立山にお越し下さいとも言えませんし。。。
立山に来たくても来れない皆様の為にも、現在の室堂周辺のことを少し。

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ノギラン科 ネバリノギラン
その名の通り茎・花序・花被に腺があって触るとベタベタと粘りがあります。
独特の色合いの紅葉がマニアックな方々に人気で、だいぶ色づいて来てます。

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セリ科 ミヤマシシウド
室堂周辺のセリ科で最後に咲き始める大型でとても目立つ植物です。発芽してから3年から数年で開花します。
以前はワレモコウ群落だった場所がここ数年でミヤマシシウド群落に変わって来ていて今後どうなるのか注目です。
フタホシヒラタアブなどの昆虫が群がり大人気!!

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セミ科 エゾゼミ
時折室堂周辺に現れるセミ。今朝、力一杯鳴いていましたが果たして周りに雌はいるのだろうか???
短い生涯なのにこんな所で鳴き続けてる姿はなんともいえない虚しさを感じます。せめて美女平ぐらいまで下りたらって話しかけてみたけど。。。

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室堂平のイワイチョウやコバイケイソウが黄葉し始めてます。
朝夕はだいぶ涼しくなってきたし今後どんどん秋めいてきそうです。
紅葉のピークの頃には感染拡大が収まってたくさんのお客様に秋の素晴らしい景色を堪能していただけることを願うばかりです。

最近の室堂平は

7月に入り、室堂平はまだ肌寒い日もありますが「生きもの」

たちの姿も多く見れるようになってきました。

 

7月1日に夏山開きした雄山山頂は、今朝、かさ雲がかかっていました。気温や湿度が

違う2つの空気の流れの境目が、山頂近くにできているので帽子のような雲ができます。

この雲が見られると、近くに前線や低気圧があるので今日は天気が良くないかもです。

室堂平の遊歩道は、中央部に雪が残りますが大分の石畳を歩けます。ただし

一の越方面はまだ雪が残るので、注意が必要です。※登山に関しては県警山岳

警備隊にお問い合わせ下さい。

みくりが池も雪解けが進み、コバルトブルーの湖面に雄山が映るように

なってきました。

 

 

チングルマも多く見られるようになってきました。

今日はゲストにイワヒバリさんが来てくれました。

 

 

コイワカガミ

場所によって花の色の濃淡が違う気がします。

 

ミヤマダイコンソウ

 

シナノキンバイももう少しで咲きそうです。

 

ミツバオウレン ハイマツの下でひっそりと咲いていることが多いです

 

クロユリ

クロユリも伝説のように、まさに「くさばのかげ」でひっそりと咲いています。

 

ハクサンイチゲ

ハクサンイチゲは、お花畑になることが多いので立山連峰をバックに

すると絵になります。

 

ツガザクラ

 

アオノツガザクラ

二つのツガザクラですが、花の咲き方が変わっていてツボミを天に

向かって伸ばし、花が咲く頃には下を向きます。・・・今回のゲスト

は逆さになったアリさんです。

 

この後も、沢山の花たちが咲いてくれますが、絶対に歩道を外れて

写真などを撮らないで下さい。また、写真を撮る前に足元を確認して

植物を傷つけていないか確認して高山植物を楽しんでください。

 

 

今年も、彼らが上山してくれました。

アキアカネです。

彼らは、暑い夏を立山で過ごし秋に里へと下山していきます。

もうしあけございませんが、今回撮影した動植物の撮影場所は

自然保護の為に、お問い合わせにお答えしかねます。