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立山自然保護センターブログ

晩夏のミクリガ池散策

8月もあと2日となりました。今朝の天気は高曇り

で一部、朝霧。気温は12℃ほど。

前日、「ミクリガ池」横の「血の池」近くでクマ

が出没したこともあり、クマ警戒パトロールも

かねて、ミクリガ池1周の散策をしました。

※今朝のパトロールでは、熊&痕跡は確認できま

せんでした。

イワイチョウの葉も黄色くなりはじめ、チングル

マの果穂も朝露に濡れていました。今咲いている花

では、オヤマリンドウとトリカブトの青や紫が際立

っています。また、これまで美しい花々を誇って

いた草木にも、果実も実ってきていました。

一面のチングルマ。お花畑が果穂がなびく草原になっていました。

今朝のミクリガ池。濃紺の静かな湖面が美しかったです。

静かな湖面に映った雲と空。

花弁が開きそうで開かない「オヤマリンドウ」

ハクサントリカブト(烏帽子カブトのような形です。)

花柱が特徴的なシナノオトギリ

花の終わった後のコウメバチソウ

花の終わった後のコバイケイソウ

クロウスゴの液果(実)

ベニバナイチゴの果実

ハイマツの球果(松ぼっくり)昨年の雌花が2年で熟します。

ミヤマハンノキの果穂

“極楽”浄土山のブロッケン現象

今朝は、一ノ越から浄土山を周遊してきました。

ここ数日、一ノ越・祓堂や浄土山・室堂山に熊目撃

の報告が多発していたので、熊パトロールを兼ての

巡視です。

AM5:00~AM7:00での巡視では、熊を確認すること

はできませんでしたが、本日(8/25(月))AM9:00

に、室堂山と浄土山の分岐点近くの草付地に成獣1匹

の目撃がありましたので、みなさんも、気をつけて

ください。

浄土山山頂周辺では、西側(有峰側)から雲海が沸

き上がってきていましたが、快晴のもと“縦走を“楽

しめました。

特に、朝陽を背後から受けて、西側の雲海に映った

自分の影の頭上に虹(ご光)が差す「ブロッケン現

象」を見ることができ、感激!しました。

さすが、古来から“極楽浄土”とされてきた浄土山と

いうことで、ご利益多い、巡視散策となりました。

しかしながら、あっという間に、霧雲に包まれ、

浄土山を下ることとなり、朝ごはんの時間に間に合

うよう、帰路を急ぎこととなりました。

朝霧に包まれた室堂平

真砂岳上空の飛行機雲が朝焼けしていました。

今朝の龍王岳

今朝の一ノ越から針ノ木岳方面の景色

浄土山のなだらかな稜線

『ブロッケン現象』自分の影がハイマツ上ですが、頭の部分にはご光が差していました。

影は映ったのですが、ご光が差さなかったバージョン。

浄土山北側ピークの標柱。平和が一番です。

浄土山~室堂山は、急坂のガレ場。両手をついて上り下りするような場所も多いですので注意!

室堂山登山道に合流すれば、もうすぐ、室堂山荘。ここは、“ヤマハハコの小路”になっていました。

かわいいウサギギクがまだ咲いていました。

 

立山室堂の朝焼けと熊出没注意(R7/8/15)

今日は、朝焼け雲がきれいで、ヒンヤリとした空気が気持ちの良い朝でした。

お盆休みに入り、連日、たくさんのお客さんが立山室堂にいらっしゃって

いますが、昨日は、ミドリガ池からミクリガ池にかけての散策路にクマが

出没し、一時、散策路が封鎖されたりして、室堂平一帯が騒然とした空気に

包まれました。

今日も熊の出没が心配でしたので、早朝から室堂平や一ノ越・雷鳥沢を

見渡せる近辺を見回ってきましたが、クマを目視確認することはできません

でした。

※昨日の騒ぎの熊が残した、散策路上の大きな“糞”は見つけましたが・・・。

室堂平を散策される場合は、富山県立山自然保護センター窓口やWeb版情報

「富山県ツキノワギマ目撃痕跡情報クマっぷ」などで、最新のクマ情報を入手

し、十分に注意してください。

朝焼けの富士ノ折立から雄山までの稜線

室堂平から天狗平への遠望(ホテル立山横)

 

一ノ越祓堂付近からの室堂平や岩室付近の遠望

おまけ:現在、咲いているのが珍しいイワイチョウ(室堂山荘近く)

オマケ:朝陽に光るホンドミヤマネズの実(みくりが池温泉近く)

 

 

 

R7,8,14ライチョウ情報

今朝は、曇空ながら、久しぶりに室堂山に登ってきました。

お目当てのオコジョ君には出会えませんでしたが、登山道入り口で

ライチョウの親子(母1、子1)に出会うことができました。

7月上旬に孵化した個体と想定されますが、雛鳥から幼鳥へと約1か月

でここまで大きく成長できたのか・・・。と“感無量”でありました。

ただ、7月当初は近辺での親子が4~6匹の雛を連れ歩いていたことを

考えれば、1か月でもう、数匹の子を失ったのか・・・。と自然の厳し

さを思い知らされもしました。

お天気が悪いと肌寒い室堂平では、チングルマの花も大半が終わり、

イワイチョウの葉も黄色に変わりつつあります。また、ハクサントリ

カブトやオヤマリンドウなどの“秋の花”も咲き始めています。

 

母鳥も夏羽(茶褐色)から秋羽(暗褐色)に変わりつつあります。

“強くてやさしい”母鳥のツブラな瞳。

母鳥が守っている最後の子と・・。

推定で孵化後6週間程度の幼鳥。(雛鳥と呼ぶには大きすぎます!)

幼鳥の大きさも親鳥の70%ぐらいに成長しています!

大きさだけでなく羽毛の色も、母親に似てきています。

今、室堂平で目立ってきている秋の花「ハクサントリカブト」

美しい花には・・・・。

オヤマリンドウもたくさん咲いています。

イワイチョウの葉っぱも黄色くなってきました。

自然解説ツアーの実施状況

山の日(8月11日)関連の3連休の二日目になりましたが、立山室堂は、雨&霧の

天候となりました。

午前9時現在の気温は13℃と肌寒いぐらいでしたが、たくさんのお客様の

ご要望にて、本日も予定どおり、自然解説ツアーを実施させていただきました。

ただし、雨具(傘のみは不可)などの装備がある方のみの参加とさせていただき、

装備の無いお客様には、自然保護センター館内での解説ツアー(40分程度)にて

代替実施させていただきました。

(なお、強風及び雷など、安全が確保できない気象時は、屋外での解説ツアーは

中止とさせていただきますので、あらかじめご了承願います。)

8月10日(日)の室堂ターミナル前広場の様子。

外に出られない方などのを対象とした、自然保護センター館内自然解説ツアーの様子。

みなさん、立山の魅力を楽しく聴き入ってくださいました。

館内自然解説の様子