BLOG

立山自然保護センターブログ

ナチュラリスト自然解説ツアー開催中です。

室堂平では、8月5日から6日(水)の低気圧通過時においても、想定して

いたより降雨量が少なく、風も弱く霧雨から小雨程度の天候であったため、

予定どおり、自然解説ツアーを開催することができました。

自然解説ツアーは、一日に4回(9:00、10:30、13:30、15:00)、

1時間コース又は2時コース(10:30と15:00は、1時間コースのみ)の2コース

を設定しています。ベテランの自然解説員によ丁寧な解説を無料で受けられる

こと、最新のライチョウの目撃情報や高山植物の見所情報を共有しています

ことから、室堂平の魅力を最大限に満喫することができます。

お天気の回復途中の本日も、室堂平一円が霧につつまれた状態でしたが、

自然解説ツアーが実施されました。(以下の写真のとおりです。)

受付は、立山自然保護センター3Fにて、当日の5分前までにお願いします。

出発は、3Fロフトからです。

室堂ターミナル前から、“楽しい自然解説”は始まります!

今日は、“とりあえず雨が降らないで良かった”程度の天候でしたが、かわいい高山植物が待っています。

みなさんのペースに合わせての“ゆっくりツアー“”です。、ご家族連れのみなさんにも、大好評です。

運が良ければ、グループや個人での解説員の貸切に!

今日の、室堂ターミナル前の状況です。

 

クマ出没注意。剱沢方面を巡視してきました。

7月19日(土)に、雄山への登山道途中である一ノ越祓堂付近及び剱岳直下の剱沢付近でクマの目撃情報がありました。

とりあえず、物損・人身の事故は発生していませんが、7月21日(月)に剱沢方面の山小屋や野営場などの関係者の皆様への注意喚起協力及びを巡視パトロールを行ってきました。(室堂~雷鳥沢~剱御前~剱沢~別山~真砂岳~雷鳥沢~室堂)

クマに対しては、①クマが居ることを前提に注意を怠たらない。②安全な距離を保って近づかない。③生ごみは持ち帰る。④野営の場合は、テントの外に食料を置かない。などの対策が重要です。

今回の巡視パトロールで、クマを目視確認することはできませんでしたが、関係者の皆様からの聞き取りでは、「居付きのクマでは無さそうであるが、エサ場への移動中のクマもしばらくは見かけることが続くので十分に注意が必要。」とのことでした。

一ノ越祓堂付近のクマも「北方面に移動していった。」とのことで、ご山行の際は、最新のクマ情報の入手にてご計画を立ててください。

各小屋などで、注意喚起しています!

剱御前への雷鳥坂の様子。雪渓も融けてほとんどが夏道となっています。

雷鳥沢野営場の遠望

剱御前小屋前の公衆トイレ(チップ制)

剱御前からの剱岳

剱御前小屋から剱山荘への雪渓状態

剱山荘までの雪渓トラバースは、滑落などに十分に注意してください。

剱山荘と剱岳

剱沢野営場の遠望

剱沢を上り詰めて。別山・剱御前小屋の分岐点

剱沢と剣岳

別山頂上への取り付け地

別山頂上と立山

別山下の硯ケ池

別山から真砂岳への下り尾根

真砂岳頂上への上り

真砂岳頂上

真砂岳からの「大走り」ガレ場・浮石に注意!

大走り(中腹地)

大走りの終点(雷鳥沢野営場手前)

 

 

立山にボス猿はいる?

立山黒部アルペンルートでは、ニホンザルの群を見かける事がよくあります。

立山にオスのボスザルはいるのでしょうか?ニホンザルの調査研究をされている、伊沢紘生 氏の著した「野生ニホンザルの研究」(どうぶつ社)

よると、宮城県金華山における野外研究からわかってきたニホンザルのオスは、2歳ごろまで母親などと過ごし、3歳ごろから年齢が近いオスたちと

親密な関係を確立した後、4~5歳になると若年集団として群れとの距離を置き始め、ハナレオスになったり(ハナレオスは伊沢さんの用語。群れから

離れて単独で暮らすオス、アブレザルなどとも呼ばれる)、群れとつかず離れずの行動とるオスグループに属す期間を経て、一部の個体がふたたび群れ

に加わります。自分の生まれた群れに加入できる個体はごく少数ですが、「その平均年齢は金華山では10歳から12~13歳だろう」とのこと。つまり立山

や富山県内の大きな群れは、年長メスザルを中心に娘や姉妹従妹などで、できた集団となります。

 

では、テレビなどて言われるボスザルはどうなんでしょうか?これは、サル園で見られる現象で、定期的にエサが貰える環境では強いオスが多くのエサが

食べられるので「ヒエラルキー社会(ピラミッド型の階層、階級社会)」の力関係ができてきますが、野生では自分たちでエサの場へ移動するのでこの様な

力関係にはなりません。

 

 

富山では、おおよそ生息地は神通川を境に、新潟よりである東の地域に生息域になっています。西は山が深く雪が多いので生息に不向きともいわれて

います。アルペンルートの富山県側では桂台から上の小平辺りまでで見かける事が多いです。

富山県では、ニホンザル管理計画に基づいて、群の行動や数などを調査しています。

発振器を付けた個体

 

カルデラ展望台(弥陀ヶ原)で自動撮影カメラで撮られた個体  2018.7.25  富山県自然保護課提供

 

参考文献:伊沢紘生(2009)『野生ニホンザルの研究』どうぶつ社、pp.273-275

 

嫌いな人はごめんなさい。

私的ですいませんが、我が家の周りは田んぼが多く夜になると

カエルの合唱が始まります。今の時期はカエルが産卵などで見え

やすいので、通勤途中に探してみました。

田んぼで鳴いているアマガエルです。一斉に鳴いて突然止まり、また一斉に

を繰り返しています。

一緒にいるのがキンモンガです。

トノサマガエルの姿も見えますが、富山県ではレットデータブックとやま2012では

準絶滅危惧に分類され地域によっては、「あまり見かけない」との声も聞かれます。

 

立山ふもと山麓で探してみると居ました。

モリアオガエルです。このカエルの産卵は変わっていて水の中ではなく

水辺の上に枝がある木などに卵を産み付けます。

木に卵塊を産み付け足でかき混ぜて泡状にします。真ん中の大きなカエルが

メスです。カエルの世界ではメスが大きいものが多いようです。

産卵に集まるカエルにも危険が沢山あります。

シマヘビがモリアオガエルを狙っています。少しでも動いたら襲われるので

まさに「ヘビに睨まれたカエル」です。このような危険の中で生まれたオタ

マジャクシも生存率は全体の10%以下と言われています。

 

立山の高山でもカエルはちゃんといます。

アズマヒキガエルです。別名「ガマガエル」と呼ばれています。このカエルは

カエルなのに、ジャンプも得意でなく、水かきが無いので泳ぎも苦手で、ノシノシ

と歩いていることが多いのですが、図鑑によっては日本一ハンサムなカエルとして

紹介されることもありました。

富山県では海岸から立山の室堂平周辺まで生息しています。

 

弥陀ヶ原では、卵塊とオタマジャクシ、運がよければ産卵が見られます。

弥陀ヶ原ホテルに近い木道際で卵塊が確認できますが、絶対に木道から外れない

様にして観察してください。

昨年、カエルがいるのならもしかして「アイツ」がいるかな?と探してみたところ

いました。

ヤマカカシという毒蛇です。カエルはアマガエルでも体に着いた雑菌などを

取るために弱い毒液を出しており、カエルを触った後に手を洗わずに目など

を触ると痛くなる事があるのですが、アズマヒキガエルは毒性は強いのですが

ヤマカカシはアズマヒキガエルをよく食べます。

日本にいる毒蛇は、カエルの持っている毒素をためて自分の毒にしている

事がわかっており、ヤマカカシはアズマヒキガエルを好んでいるようです。

室堂平では、ヤマカカシの目撃情報はないのですが?もし見つけたら

自然保護センターまでご連絡ください。

平地から高山までカエルでも、色んな生き物とつながって生きていることが

実感できました。

爬虫類がキライな人はごめんなさい。

 

ごめんなさいついでに、ヘビはよく舌をチョロチョロだしていますが、

口を開けているのでしょうが?

上の写真を見てもらうと、口に舌用のすきまがチャンとあります。

自然には無駄がありません。

 

 

マルハナバチ特集🐝🐝🐝🐝🐝

今朝の富山城のお堀にめずらしい人影でなく鳥影が・・・・
望遠レンズを準備して出発。
スギ花粉をかいくぐって到着しましたが、常駐のカルガモ君だけ。
ついに幻鳥をみるように・・・・⤵⤵⤵

お城のそばの第65回全日本チンドンコンクール4/5~4/7のポスターです。
満開の桜とタイミングがあえばいいのですが。
今朝の富山市内は☀☁。

今朝の話題を鳥逃がしたところで、マルハナバチ特集です。
マルハナバチはミツバチ一家ですが一属として派閥をつくっています。
20190727弥陀ヶ原のニホンミツバチです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


マルハナバチは立山村一番の働き者です。
20170827一ノ越ナガマルハナバチです。

20180809室堂平でのトラマルハナバチです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


20180815室堂平でのオオマルハナバチです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


20180⑦27弥陀ヶ原のヒメマルハナバチです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

20180817室堂平でのヤドリマルハナバチです。
マルハナバチの種類が一目でわかるようになれば、一人前のナチュラリストでしょうか。
「ナチュラリストは一日にしてならず」道のりは険しいのですが、日々の修行が肝心。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

お昼は話題のチキンラーメン。
おにぎりつきで「まんぷく」をこして「たべすぎ」でした。
何事も、腹8分目がいいのでは・・・・仙人クラスだと7分目。
byハイマツ仙人

OLYMPUS DIGITAL CAMERA