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立山自然保護センターブログ

20190503カヤクグリ初記録

令和初日はあいにくの天気でしたが昨日、今日は晴れました。GW後半もたくさんのお客様で賑わってます。
今日は室堂でカヤクグリの今季初記録となりました。ライチョウ、イワヒバリ、イワツバメ、ウグイスに続いての登場です。あと室堂で毎年営巣する野鳥はメボソムシクイとウソですがこの2種は今季まだ室堂では確認されてません。
カヤクグリは地味な羽色だからか見つけてもライチョウみたい喜ぶ人はほとんどいませんが、海外の鳥好きな方はライチョウには無反応でカヤクグリに大喜びします。それは何故かというとライチョウは世界的にそれほど珍しくなく、カヤクグリは南千島のごく一部を除いて世界で日本の山岳地帯だけに繁殖している日本特産種の鳥だからです。(注1)
立山では当たり前のようにハイマツの上で鳴いているカヤクグリも世界的にはとても貴重な野鳥ということを意識して観察するときっと面白いと思います。
注1 参照 立山室堂・高山帯の鳥 執筆 松田勉 (冊子は保護センターで販売してます)

令和になりました。

 

5月1日、年号が令和になりました。

室堂平は、あいにくの雨で山々が見えないのが残念です。

上の写真には、ロープとポールで柵が設置してありますが、これは「歩道以外にははいらないように!」の意味もありますが

この時期にはとても大事な意味もあります。

柵が無いとどうですか?「ホワイトアウト」という自分が何処にいるのか解らなくなる状態になります。単純なモノ

ですが重要な役割を果たしています。今回は、室堂平から少し下った場所の紹介です。

 

天候が悪い日は、少し時間に余裕を持って富山県側のアルペンルート入口である立山駅の周辺を散策しては

いかかでしょうか?ちょっとした休憩にお勧めなのが立山大橋の近くにある「旧有馬家住宅」です。


18世紀の終わりに建てられた、立山町の豪農宅でトタンは被っていますがカヤ葺屋根で、釘を一切使用しない

「ホゾ組」という方法で建てられており明治時代には、村役場の一部として使われていたそうです。

この建物は現在、無料の休憩所になっており今の時期は、今が見ごろになっている山桜と早めにわたってきた

夏鳥などの声が楽しめます。

個人的には、「じ~ちゃん」家にきた様なノスタルジックな感じになりました・・・昭和の人間なので・・・

建物のとなりには、立山博物館が管理する「カモシカ園」があり飼育している二ホンカモシカに会えます。


カモシカは富山県内に沢山生息していて、立山地域でも野生のカモシカを見ることはできますが、こちらでは

身近に観察することができます。・・・カモシカは普段は、おとなしいのですが怒らせると物凄く危険です。

昔、「カモシカのような脚」という たとえ言葉 がありましたが、1964年に開催された 東京オリンピックに

関係があるようです。・・・令和でもなく平成でもない昭和の話です。・・・興味がある方は、立山自然保護

センターに来館時にお声をかけてください。

ちなみに、富山県のシンボルの鳥は「ライチョウ」で動物が「カモシカ」です。