BLOG

立山自然保護センターブログ

本日は、立山美化清掃大会が行われています。

8月25日、本日は立山に関係する団体等が室堂平に集まり、立山美化清掃大会が行われています。

 

ゴミ拾い班と外来植物除去の班に分かれて活動しています。

近年、カラスの侵入して来ており、今年は特に目撃情報が多くなり立山に来られる方のゴミへの意識が重要となります。

撮影日8月2日 室堂山尾根

 

外来植物除去は、子供たちが体験しています。

外来植物も、来山者の増加により多くなってきていることから、多くのボランティアが除去にあたっています。除去した植物は平地に降ろして処理されます。

 

美しい立山のために、一般も含めて多くの方々に協力してもらいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

大きくなりました。

8月14日 晴れ。

お盆真っ只中の室堂は連日の山日和(少し暑いぐらいですが街に比べたら快適です)が続き多くの観光客と登山者で賑わってます。

日中は20度を超えてライチョウにとっては熱中症のリスクがあるのでハイマツ林内や高茎草原の茂みで暑さをしのいでいる為、ここ数日は目撃情報が少なくなってますが7月頭に産まれた子供達はしっかり元気に育ってます。今年は繁殖成功率が高かっただけでなく子育ても各母親の頑張りの甲斐あって順調です。

この子達は産まれて44日目を迎えました。目元にヒナの痕跡が残ってますが翼も尾羽も生え揃いもう立派な幼鳥です。

雷鳥を見かけたら是非保護センターにお立ち寄り下さい。親子を見た方にはこの時期限定で大人気の親子シールをもらえるチャンスです。

満開中

2023.07.22

今日は朝から晴れて風が涼しく気持ちのいい天気です。

土曜日なので大勢の登山者や観光客で賑わってます。

今年はライチョウの繁殖成績がとても良いのであちこちで親子が見られます。早い子はもう生後3週間となりある程度飛べるしそれほどお母さんに温めてもらわなくてもいいので元気にもりもり食べてどんどん大きくなってます。

花もいろいろ咲いてるので夏山真っ盛りです。

いろいろ咲いてる花の中でも今年はハクサンシャクナゲの当たり年です。各所一気に咲いて見事な満開状態です。個人的な感覚ではここまで咲き揃ったのは初めてのように感じてます。あと数日は見頃と思いますので是非避暑を兼ねて立山室堂にお越し下さい。

全身換羽中!!

2023.07.16

1週間以上ずっと雨風の強い日が続いておりますが、室堂平周辺では連日ライチョウのヒナの目撃情報が多数寄せられてます。皆さん可愛かったーと大喜びできっと良い思い出になってる事と思います。めっきり姿が見られなくなってる雄ライチョウですが今は縄張り防衛で消耗した身体を休めながら秋に向けての全身換羽中です。翼の羽を順次変えながら背中の体羽はだいぶ秋の暗褐色となってます。雌の前や他の雄の前で気合いを入れて膨らませてた肉冠も今は必要なく1日中ひっそりのんびりと過ごしてます。この時期はヒナ連れはたくさん会えますが雄はなかなか会えないのでタイミングよく雄に会えたら是非隠居生活中の雄ライチョウを観察してみて下さい。

立山にボス猿はいる?

立山黒部アルペンルートでは、ニホンザルの群を見かける事がよくあります。

立山にオスのボスザルはいるのでしょうか?ニホンザルの調査研究をされている、伊沢紘生 氏の著した「野生ニホンザルの研究」(どうぶつ社)

よると、宮城県金華山における野外研究からわかってきたニホンザルのオスは、2歳ごろまで母親などと過ごし、3歳ごろから年齢が近いオスたちと

親密な関係を確立した後、4~5歳になると若年集団として群れとの距離を置き始め、ハナレオスになったり(ハナレオスは伊沢さんの用語。群れから

離れて単独で暮らすオス、アブレザルなどとも呼ばれる)、群れとつかず離れずの行動とるオスグループに属す期間を経て、一部の個体がふたたび群れ

に加わります。自分の生まれた群れに加入できる個体はごく少数ですが、「その平均年齢は金華山では10歳から12~13歳だろう」とのこと。つまり立山

や富山県内の大きな群れは、年長メスザルを中心に娘や姉妹従妹などで、できた集団となります。

 

では、テレビなどて言われるボスザルはどうなんでしょうか?これは、サル園で見られる現象で、定期的にエサが貰える環境では強いオスが多くのエサが

食べられるので「ヒエラルキー社会(ピラミッド型の階層、階級社会)」の力関係ができてきますが、野生では自分たちでエサの場へ移動するのでこの様な

力関係にはなりません。

 

 

富山では、おおよそ生息地は神通川を境に、新潟よりである東の地域に生息域になっています。西は山が深く雪が多いので生息に不向きともいわれて

います。アルペンルートの富山県側では桂台から上の小平辺りまでで見かける事が多いです。

富山県では、ニホンザル管理計画に基づいて、群の行動や数などを調査しています。

発振器を付けた個体

 

カルデラ展望台(弥陀ヶ原)で自動撮影カメラで撮られた個体  2018.7.25  富山県自然保護課提供

 

参考文献:伊沢紘生(2009)『野生ニホンザルの研究』どうぶつ社、pp.273-275