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立山自然保護センターブログ

オコジョ 投稿者写真特集Ⅳ(H29ほか)

当ブログにてオコジョ特集Ⅰ(9月23日)、特集Ⅱ

(9月26日)、特集Ⅲ(10月19日)と続けてきま

したが、今回は特集Ⅳということで、平成29年度ほ

かにて、お客様から投稿していただいた写真をサル

ベージし整理しましたので、特集再公開させていた

だきます。

できるだけ、撮影年月日を記載しておきましたの

で、オコジョ観察の旅行計画や季節形態の予測など

の参考にしてください。

当センターに寄せられるR7年のオコジョの目撃情

報は、現時点(10/20)で200件となっています。

月別の件数ですと、4月:2件、5月:14件、

6月:1件、7月:55件、8月:81件、9月:40件、

10月:7件となっています。私見ではありますが、

6月に誕生した子オコジョたち(4~5匹)が、活発

に目撃されるようになったのは7月中旬以降であり、

好奇心旺盛な若オコジョたちが広域的に活発に動き

回る7月下旬~8月下旬が、ベストシーズンと感じて

います。この当年生まれの若オコジョたちは、大人

のオコジョたちとは全く異なり、人懐っこく、靴の

上に乗ってくるまで近づいくるので、本当にびっく

りさせられます。

それでは、皆さん、4回のブログ特集で紹介させてい

ただいたようなオコジョたちに会うため、是非とも

来シーズンは(も)、立山室堂にいらっしゃってくだ

さい。お待ちしております。

※立山自然保護センターにお立ち寄りいただければ、

最新のオコジョ目撃情報をご提供しています。また、

目撃情報の報告者には、素敵な『オコジョ目撃記念

ステッカー』をお配りしています。

草むらの岩穴からのぞいていますね。(H28,9,5)

ヒョッコリと出てきた感じがカワイイです。(H29,8,6)

毛並みが美しいオコジョ。首の長さがイタチ科っぽいですね。(H29,8,13)

しっかりと、撮影者を見ています。(R7,9,23)  ※最近の追加写真です。

これまた、岩の隙間からヒョッコリ出現!(R7,10,12)※最近の追加写真です。

閉山直前の冬毛バージョン①(H29,11,5)※シッポ先だけ黒いです。

閉山直前の冬毛バージョン②(H29,11,5)          ※正面から見るとネズミみたいですネ。

閉山直前の冬毛バージョン①(H29,11,5)              一度は見てみたい、憧れのホワイトオコジョ。

これまでに、いろいろと当センターにご投稿してい

ただきましたお客様に、感謝申し上げます。

立山室堂を訪れる皆様に、オコジョをはじめとした

自然の素晴らしさをお伝えさせていただき何よりで

した。本当に、ありがとうございました。

室堂の謎Ⅱ いなくなったクマ達

この夏、室堂平や一ノ越・祓堂、浄土山・室堂山

近辺で頻繁に出没していた“クマ達”も、9月15日

を最後に、その目撃情報は全く無くなりました。

室堂平から2時間ほど離れた場所の、室堂乗越から

雷鳥沢にかけての山腹斜面の成獣クマも、10月2日

の目撃情報を最後に、新たな目撃情報もありません。

室堂で長年仕事をしている職場や山小屋関係者等の

皆様からの聞き取りによると、

『毎年、室堂近辺のクマは9月末にはいなくなる。

餌も豊富で、冬ごもりできる標高1,000~1,500

mぐらいの山中に下りて行っているのでは?』

とのことです。

最近、富山県も含め全国的にたくさんのクマが、平

野地の居住区域に出没し、重大な人身事故などが発

生しています。樹の実の凶作による餌不足やクマ自

身の個体数の増加などの原因があるのでしょうが、

少なくとも、国立公園内の立山室堂においては、

“野性の尊厳をもって、人との関わりを持たない”

クマ達と

“自然公園を利用する一方、クマの棲息地を保全し、

クマ生態への影響を最小限に限定制限させる”

人間が

共存できる方策を模索していくことが重要と考え

ています。

以下、9/8、9/16、9/30のクマ特集ブログでも紹

介させていただいたクマ達の写真ですが、クマの

顔ズームアップでトリミング処理しました。

ボケボケの写真ですみませんが、室堂のクマ達の

いろいろな表情などお楽しみください。

R7,8,25室堂園地南①

R7,8,25室堂園地南②

R7,8,25室堂園地南③

R7,8,25室堂園地南④

R7,8,25室堂園地南⑤

R7,9,6一ノ越祓堂室①

R7,9,6一ノ越祓堂室②

R7,9,6一ノ越祓堂室③

R7,9,15ミクリガ池上部①

R7,9,15ミクリガ池上部②

R7,9,23雷鳥坂①

R7,9,23雷鳥坂②

 

室堂の謎 秋のライチョウの居場所はどこ?

最近、よく受付窓口にて、

「秋はライチョウを見つけにくいんですか?」

とお客さんに聞かれます。実際、9月半ば頃から

「ライチョウ目撃情報」が1/3程度まで減少して

います。実際、私個人も、9月に入ってからの朝

の散策時において、“一羽も見かけない”という日

が何日もあります。

元々、6月末からナワバリを解消し“自由行動”

をしているオス(又はオスグループ)は、室堂平

一帯ではほとんど見かけることはありません。

(毎朝、『グァーグァー』という鳴き声が聞こえ

るので、オス達もご近所で暮らしているみたいな

のですが・・・。)

問題は、あれほど登山道近くなどで育雛していた

母子グループがどこに行ったか?ということです。

「富山雷鳥研究会」の調査によると、

「雛が幼鳥に成長すると、母子たちは平坦地から、

餌や身を隠すものが多い谷筋に移動する。」

とのことで、どうやら、人間が見つけることがで

きないだけで、オス達同様に、近くに棲んでいる

ようです。実際、9月の「富山雷鳥研究会」の調

査にて、これまで数週間ほど目撃報告がなかった

「血の池」上部のハイマツ下に母子グループが居た

との報告事例もあり、やはり『見つけることができ

なかっただけなのか・・。』と納得するに至ってい

ます。

最近のお客様からの目撃情報(個体数報告)などか

ら、現在、複数の母子グループが合併して小集団化

が進んでいることが推測されます。

以下、ここ3週間の目撃状況を写真でピックアップ

しましたのでご覧ください。

※3枚目以降は、お客様から「雷鳥見守りネット」

に投稿していただいた写真を使用しています。

R7,10,6室堂平園地内 若鳥(2家族:5羽)

R7,10,6室堂平園地内 若鳥(2家族:5羽)

R7,10,6ターミナル前広場上部 メス1、若鳥2(1家族:3羽)

R7,10,1ホテル立山前園地 メス1、若鳥3(1家族:4羽)

R7,9,26ミドリガ池園地 メス1,若鳥2(1家族:3羽)

R7,9,25血の池 メス1、若鳥2(1家族:3羽)

R7,9,21 一ノ越祓堂手前 メス1、若鳥2(1家族:3羽)

R7,9,21園地広場 メス1、若鳥3(1家族:4羽)

 

立山雷鳥沢のクマ

これまで(令和7年7月~9月)、室堂平や一ノ越・

祓堂、浄土山・室堂山近辺で30回以上も出没して

いたクマも、9月15日以降は、その目撃情報も皆無

となっています。

ただ、代わりに9月8日頃から、室堂平から2時間ほ

ど離れた場所ですが、室堂乗越から雷鳥沢にかけて

の山腹斜面に2頭の成獣クマが“滞在”するようになっ

ています。(※9月19日に1頭が尾根向こうの立山川

上流域に移動したので、現在は1匹のみです。)

時たま、このクマ達は、雷鳥坂や室堂乗越付近の登

山道を横切ることがあったため、クマの監視と登山

者の安全確保・誘導のため、山岳警備隊員と環境省

・富山県の職員が、毎日のように『雷鳥沢』まで

“出動”していました。そうした中、9月16日のブロ

グ記事写真「立山室堂のクマは何を食べているのか

?」で、ご紹介していたように、雷鳥坂のクマも、

当初、しきりに“草穂の実”をしごき採っていたので

すが、9月23日の監視出動時にて、これまでと異な

った“樹の実”(クロウスゴというブルーベリー)を

一心不乱に食べ漁っていた様子を、観察・撮影する

ことができました。これまで、

「こういった小さな樹の実を、大きな手でどうやっ

て摘み取って食べているのだろう?」

と疑問に思っていたのですが、9/23の熊監視では、

「手で樹の実がなっている枝を手繰り寄せて、顔を

左右に振って、枝葉ごと樹の実を口の中に落とし

入れて食べている。」

ということを観察することができました。

とにかく、雷鳥沢のクマ達も室堂平のクマ達と同じ

ように、人間に興味を示したり、キャンプ場に近づ

くこともなく、ただひたすら“生きるために”野生の

営みを行っているだけのようでした。

この期間、雷鳥沢では、冷静さを失った登山者が、

過度に反応して『爆竹を鳴らしたり、大声を出した

り』する混乱が生じましたが、人間の方からクマを

威嚇して興奮させるようなことは、絶対にやめてく

ださい。全く人間に敵意を向けていないクマであっ

ても、『自己防衛本能』で人を襲うこともありま

す。

クマ生息の特別保護地区である立山では、人間の方

から、節度をもって『クマとの距離』を保つ関係が

大切ではないでしょうか?

※以下は、9月23日に、安全を確保した200m以上

離れた場所から望遠レンズ越しで観察・撮影した

写真です。ブレブレのボケボケですみません。)

室堂乗越の登山道近くでのクマ(R7年9月19日)

クマが度々近づいたり横断した室堂乗越の稜線(登山道)

筋肉の塊。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

採餌のため、雷鳥沢の上部から下部を行ったり来たりしていたクマ(R7年9月23日撮影)

雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

『クマの顔』では、個体識別は無理か?雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

この日はしきりに、低木に首を突っ込んでいました。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

体長1.5m以上?の大きな成獣。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

食べていたのはクロウスゴというマメ科高山植物(低木)の液果でした。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

首を振って、口の中に樹の実を落とし込んでいました。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

採餌中に、オシッコしていました。雷鳥沢下部でのクマ(R7年9月23日撮影)

 

 

オコジョ 投稿者特集Ⅱ(R5年~H30)

今回は、過去の投稿写真の検索・整理にちょっと時

間がかかったのですが、お約束どおり、お客様から

のオコジョの投稿写真を再公開させていただきます。

数年前まで、当センターの「立山室堂ライチョウ見

守りネット」にて、オコジョ目撃情報をこのWebに

直接投稿できたのですが、現在は、「オコジョ目撃

情報」の投稿システムが閉鎖されているので、ライ

チョウ目撃情報の投稿Webを利用して、当センター

にオコジョ写真などをご提供していただいています。

ご提供していただいた写真は、“プロ顔負け”の素晴

らしい写真も多く、みなさんに再度ながら、オコジ

ョのかわいさを楽しんでいただきたいです。

また、本年度又は、過去において、立山室堂周辺で

素敵なオコジョ写真を撮影された方は、当センタ

ーの「立山室堂ライチョウ見守りネット」やHP

公開のメールアドレスにて、情報や写真をご提供

(ご寄贈)いただければ幸いです。

H30,7,28投稿 ※フトンかごの中からこんにちわ。

H30,7,28投稿 ※おひげがカワイイ顔していますね。

H30,8,7五色が原 ※みなさんコンニチワ!

H30,9,14投稿 ※ヒョッコリと出てきました。

   R1,10,5投稿

R1,8,20投稿 ※何かにおうぞ!

R1,9,11投稿 ※岩の下から、よいしょっ!

R1,9,12投稿 ※木道の下からヒョッコリでてきたオコジョさん

R4,4,15投稿 ※タイミング、構図、内容、全てがすごい写真ですね!

R4,9,10投稿 ※立ち姿がカワイイ。

R5,5,22投稿 ※“見返りオコジョ”さん

R5,6,3投稿 ※背中だけ見えています。