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立山自然保護センターブログ

2019年の立山アルペンルート

今年も残り少なくなりました。

立山室堂平辺りは、日に日にが増しているようです。

今シーズンの写真を整理していたので、不定期になりますが写真で今年の

立山を振りかえってみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真は、4月のオープン近くのものです。

 

 

 

 

 

今日は立冬です。

富山の平地でも、朝晩は寒い日が続くようになりましたが

立冬の今日、室堂平では昨晩から雪となり天狗平辺りまで

真っ白になりました。

昨日、室堂平へ上山してきたのですが、アルペンルート周辺の

紅葉の状況もまじえて、今の状況を報告します。

称名滝へ向かう道路を上から撮影しました。これを見ると称名滝当たりが

紅葉の盛りのようです。

 

美女平周辺では、昨日はとても風が強く沢山の紅葉した落ち葉が

舞っていました。この辺りも見ごろですが、クマに対する対策が

必要です。

 

道路沿いの枯れたブナの木を見ると、大量のキノコが・・・美味しそうに

見えますが、ツキヨタケという猛毒のキノコで、胞子などの条件が整うと

月夜に光る変わったキノコです。

 

 

 

称名滝の上部は紅葉は終わっているようです。

弥陀ヶ原辺りから下の山を見晴らすと、紅葉はかなり里へと

近づいているようです。

 

今朝の自然保護センターです。

午前7時の報告でー3.7℃でしたので植物たちも氷付いています。

ハイマツも雪の花が見れました。

みくりが池周辺も白くなりました。

 

積雪時、恒例の動物の痕跡探しをしてみました。

オコジョの足跡、おそらく側溝の隙間から出できて、下の写真中央の穴に

入ったと思われます。出ていった足跡がないので中にいるかもしれません。

違う足跡をたどってみると・・・

茂みの中にライチョウがいました。ちなみに、3羽いるのがわかりますか?

 

立山自然保護センターの閉館日も、11月15日と後一週間ちょっとと

なりました。残りの短い時間をスタッフ一丸となって頑張っていきます。

 

 

 

 

 

 

今日は何の日?

今日は、国際連合が定めた「世界環境デー」となっており、環境省でも6月を環境月間としてし

ています。富山県でも環境保護の活動をいくつもが、立山地区は保護活動が盛んな地域です。

また、立山は環境変化がわかりやすい地域となっています。

アルペンルートがオープンしたての頃は白かった雪も今の時期は、黒ずんで

います。空気や雨の中の汚れなどが積りその中で、バクテリアや藻類などが

増えて黒さが増していきます。黒さが増すと太陽の熱を吸収しやすくなるので

雪解けの速さに影響がある事がわかっています。微生物の発生状況によっては

赤や緑の部分が発生することがあります。

ちなみに、黒い雪が服等に付くと、微生物などで汚れが落ちにくいので注意して

ください。

 

 

昔木道に使っていた汽車の枕木ですが、この木には「コールタール」と言うアスファルトの

一種が塗られており、長年の雪や雨にさらされ溶け出して環境へ影響が出たため現在は石畳

や新しい木道になっています。

室堂平で多い石畳で、歩きにくい言われることもありますが、よく石を見て

もらうと穴の様な窪みがあります。

室堂平の石畳で使われる石のほとんどが、長野県側の立山トンネルを掘った

時に、砕いた岩石をリサイクルしていて穴はドリルを使った後です。

最近では、弥陀ヶ原での階段補修に使われましたが、世紀の大事業で出たため

補修用の在庫はまだまだあるそうです。

 

立山自然保護センターでも、ほぼ毎日、遊歩道を周りゴミ拾いをしています。

立山地区で出たゴミは、山小屋も合わせて全て収集日に合わせて麓の処理場

にて処理されています。一般家庭と違うのは全て有料で処理され、頂上近くの

山小屋のゴミはヘリコプターで回収されます。

 

 

立山自然保護センターでは、タンポポなどの麓からの外来植物除去、ナチュラ

リスト自然解説などによる自然環境保護を今年も実施していきます。参加したい

興味がある方は、立山自然保護センターまでお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪解けが進みました。

富山平野では連日、25℃を超える夏日が続いていますが、室堂平でも

雪解けが進み石畳みの歩道も見える様になってきました。

 

立山アルペンルートもオープンして1ヶ月ちょっとですが、風景も変化を始めています。

みくりが池

 

雄山山頂付近

 

血の池付近

雪が残る場所もまだありますがポールとロープで歩ける場所がわかるように

なっているのでロープを超えて入らないようにして下さい。

もし入ると・・・・

誰かがハマった跡です、富山では「ズボル」とも言いますが、標準語

でしょうか?

クラック(ひび割れ)も多くあります。ロープから右側は地面がありません。場所に

よっては危険な場所もあるのでロープを超えないようお願いします。

あともう少しすると、花々が咲き始めてくれて、また違った風景を見せてくれることを

楽しみにしています。

 

この時期だけの風景ですが、室堂平の夕日です。

手前で白く光る部分は田植えが終わった水田です。

富山県の一部地域では散居村という集落の配置で、隣の家まで50~200mの間隔があります。

戦国時代に敵から攻め難くするため、家の脇に用水を通して屋根雪など除雪がやり易いため

など配置には色々な利点があったようです。

夕日の下で、オレンジ色に明るく光る場所は日本海です。光の後ろが能登半島

になります。

室堂平でも、田んぼに水が張られたこの時期にしか見れない景色です。

 

 

 

 

 

令和になりました。

 

5月1日、年号が令和になりました。

室堂平は、あいにくの雨で山々が見えないのが残念です。

上の写真には、ロープとポールで柵が設置してありますが、これは「歩道以外にははいらないように!」の意味もありますが

この時期にはとても大事な意味もあります。

柵が無いとどうですか?「ホワイトアウト」という自分が何処にいるのか解らなくなる状態になります。単純なモノ

ですが重要な役割を果たしています。今回は、室堂平から少し下った場所の紹介です。

 

天候が悪い日は、少し時間に余裕を持って富山県側のアルペンルート入口である立山駅の周辺を散策しては

いかかでしょうか?ちょっとした休憩にお勧めなのが立山大橋の近くにある「旧有馬家住宅」です。


18世紀の終わりに建てられた、立山町の豪農宅でトタンは被っていますがカヤ葺屋根で、釘を一切使用しない

「ホゾ組」という方法で建てられており明治時代には、村役場の一部として使われていたそうです。

この建物は現在、無料の休憩所になっており今の時期は、今が見ごろになっている山桜と早めにわたってきた

夏鳥などの声が楽しめます。

個人的には、「じ~ちゃん」家にきた様なノスタルジックな感じになりました・・・昭和の人間なので・・・

建物のとなりには、立山博物館が管理する「カモシカ園」があり飼育している二ホンカモシカに会えます。


カモシカは富山県内に沢山生息していて、立山地域でも野生のカモシカを見ることはできますが、こちらでは

身近に観察することができます。・・・カモシカは普段は、おとなしいのですが怒らせると物凄く危険です。

昔、「カモシカのような脚」という たとえ言葉 がありましたが、1964年に開催された 東京オリンピックに

関係があるようです。・・・令和でもなく平成でもない昭和の話です。・・・興味がある方は、立山自然保護

センターに来館時にお声をかけてください。

ちなみに、富山県のシンボルの鳥は「ライチョウ」で動物が「カモシカ」です。