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立山自然保護センターブログ

オコジョ、自然保護センターにご来所!

R7,8,21 立山自然保護センター3F野外通路横にて

オコジョは、立山室堂ではライチョウと並んだ

2大スターであり、熱狂的なファンを有する人気

者です。

小さくても、肉食獣であり、時にはライチョウ雛

の天敵となりますが、そのかわいらしい容姿とし

ぐさから、自然観察者や登山者を魅了しています。

ただ、令和7年4月からの4か月間で、当センター

に寄せられたオコジョ目撃情報は138件(ちなみに、

ライチョウ5,503件です。)と“激レア”な状態とな

っており、そうした希少価値が益々、オコジョファ

ンを“虜”にしているようです。

そうした中、令和7年8月21日、当センターの3F

出口の岩陰&草むらにオコジョ2匹が現れました。

ちょうど、自然解説ツアーのお客さんの目の前で

15分ほど愛きょうを振りまいた上、自然保護センタ

ーの草むらの向こうに消えていきました。

写真は以下のとおりです。

 

オコジョ!

こっちを見て警戒しています。

オコジョの前面もかわいいですね。

シッポを向けて、草むらに入っていきました。

オコジョを探しに出掛けました!

オコジョ目撃情報が、ポツポツと届くようになりました。
みくりが池温泉前の階段で見かけたとので、出掛けてみました。
オコジョを見るチャンスは、ありませんでしたが気持ちの良い朝でした。
オコジョ目撃情報を届けて頂いた方に立山自然保護センターでは、オコジョシールをお渡ししております。
どうぞ、お気軽にお立ち寄りくださいませ。

今日は、霧の中、狐の足跡が!

ゴールデンウィーク明けの、静かな朝を迎えました。自然保護センターへ向かう狐らしき足跡がありました。
今日は、バスターミナル屋上から外へ出てすぐの雪解け付近での雷鳥目撃情報が多く届いております。
近頃、バスターミナル屋上周辺やホテル立山周辺などで雷鳥を目撃出来るチャンスが広がってきています。

見張り雄

2023.05.16

13日の午後から不安定な天気が続いてましたが今日は朝から気持ちの良い天気となってます。

街は夏日のようですが室堂平は心地の良い風が吹いていてとても過ごしやすいです。

五月も中旬となりいよいよ雷鳥の繁殖期が最盛期を迎えようとしています。

みくりが池周辺での目撃情報もだんだん増えてきてますし、各所で見張りに立つ雄が目立つようになってきました。

よく雷鳥は雷が鳴り出すような天気やガスで白い時しか活動しないとおっしゃる方がいますが、これからの雄はピーカンだろうが丸見えだろうが縄張りと雌を守るために一日中縄張りを監視して巡回します。これからの1ヶ月半ぐらいはみくりが池をゆっくり一周すればほぼ雷鳥に会えるシーズンです。直近の情報を保護センターで確認してからフィールドに出ればより確率が上がりますので室堂へお越しの際はセンターへお立ち寄り下さい。

尚、6/3土曜日には保護センター主催の「立山の雷鳥の生態を探る」が開催されます。立山で40年以上雷鳥の調査をしている富山雷鳥研究会の松田氏のお話は一聴の価値ありです。雷鳥もただ可愛いとかってだけじゃなく生態を知った上で観察するとより奥深い感動があることと思いますのでご興味ある方は是非ご参加下さい。講演会に参加される方にはアルペンルートの2割引券をお送り致します。

上から丸見えだろうとしっかり周りを見渡す雄。まるでお前も邪魔だと言われているような鋭い眼光!!!

立山にボス猿はいる?

立山黒部アルペンルートでは、ニホンザルの群を見かける事がよくあります。

立山にオスのボスザルはいるのでしょうか?ニホンザルの調査研究をされている、伊沢紘生 氏の著した「野生ニホンザルの研究」(どうぶつ社)

よると、宮城県金華山における野外研究からわかってきたニホンザルのオスは、2歳ごろまで母親などと過ごし、3歳ごろから年齢が近いオスたちと

親密な関係を確立した後、4~5歳になると若年集団として群れとの距離を置き始め、ハナレオスになったり(ハナレオスは伊沢さんの用語。群れから

離れて単独で暮らすオス、アブレザルなどとも呼ばれる)、群れとつかず離れずの行動とるオスグループに属す期間を経て、一部の個体がふたたび群れ

に加わります。自分の生まれた群れに加入できる個体はごく少数ですが、「その平均年齢は金華山では10歳から12~13歳だろう」とのこと。つまり立山

や富山県内の大きな群れは、年長メスザルを中心に娘や姉妹従妹などで、できた集団となります。

 

では、テレビなどて言われるボスザルはどうなんでしょうか?これは、サル園で見られる現象で、定期的にエサが貰える環境では強いオスが多くのエサが

食べられるので「ヒエラルキー社会(ピラミッド型の階層、階級社会)」の力関係ができてきますが、野生では自分たちでエサの場へ移動するのでこの様な

力関係にはなりません。

 

 

富山では、おおよそ生息地は神通川を境に、新潟よりである東の地域に生息域になっています。西は山が深く雪が多いので生息に不向きともいわれて

います。アルペンルートの富山県側では桂台から上の小平辺りまでで見かける事が多いです。

富山県では、ニホンザル管理計画に基づいて、群の行動や数などを調査しています。

発振器を付けた個体

 

カルデラ展望台(弥陀ヶ原)で自動撮影カメラで撮られた個体  2018.7.25  富山県自然保護課提供

 

参考文献:伊沢紘生(2009)『野生ニホンザルの研究』どうぶつ社、pp.273-275